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人気女性作家の書き下ろし小説を、あの監督たちが映画化
第一線で活躍する女性作家5人が"女性"をテーマに書き下ろした作品を、気鋭の監督たちが5本の映画に仕上げた。2002年の『Jam
Films』からスタートして『Jam Films2』『Jam Films S』と発展したコンピレーション・ムービー、『Jam
Films』シリーズ。映画の新しい形を果敢に模索して喝采を浴びてきた同シリーズが、さらなる新機軸を開拓したのが、5作の女性映画からなる『フィーメイル』だ。女性の本音をずばりと突く作品群で独特の位置に立つ姫野カオルコの『桃』は、誠実な空気がつねに作品を貫く篠原哲雄監督。
赤裸々な女の気持ちをあっけらかんと描いて人気の室井佑月の『太陽の見える場所まで』は、『ヴァイブレータ』で改めて注目された廣木隆一監督。巧みな心理描写と幅広い作風で読書家の心を掴む乃南アサの『女神のかかと』は、『蛇イチゴ』で鮮烈なデビューを果たした西川美和監督。恋心を中心に女性心理を細密に描いて絶大な支持を受ける唯川恵の『夜の舌先』は、初監督作品『恋の門』が大ヒットしたばかりの松尾スズキ監督。恋愛小説とサスペンスの名手にして官能を描く名手、小池真理子の『玉虫』は、『ヴィタール』で再び熱い注目を集める塚本晋也監督。なるほどの組合せ、意外な組合せが楽しめる5作は、年齢もさまざまな女性たちの心のひだと明日に向かう気持ちを、時にエロチックに、時に爽やかに、時にコミカルに描き出して、5色の味わいと余韻を残す。なお、原作の書き下ろし小説集『female
フィーメイル』は『小説新潮』2004年5月号に掲載、同年12月に文庫オリジナルとして新潮文庫より発売された。
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