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スタンドアップ
力もない。自信もない。味方もいない。それでも、立ち上がってみようと思った。
2005年度 アカデミー賞ィ最有力。―USウィークリー


(C) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.










STORY

選んだ夫は暴力夫、信用してくれない父親、 母親しかいない子供たち、
しかも、職場はサイアク。    
何もかも、うまくいかない……。  

なぜこんな男と結婚してしまったのだろう?夫の暴力に耐えかね、二人の子供を連れて家を出たジョージー(シャーリーズ・セロン)は、故郷の北ミネソタの町に戻ってきた。
 そこは古くからの鉱山の町。10代でシングルマザーとなり、今また父親の違う子供を連れて出戻ってきたジョージーに、周囲の視線は冷たい。”身持ちの悪い女“というレッテルを貼られ、父親(リチャード・ジェンキンス)からも信用されず、母のアリス(シシー・スペイセク)が繰り返すのは、夫とやり直すために辛抱しろという言葉ばかり。
 しかし、ジョージーは殴られ続ける生活に戻るつもりはなかった。この土地で二人の子供を養って生きていくために選んだ仕事、それは町の男たちに混じって鉱山で働くこと。ベテラン鉱山労働者である父は猛反対し、父娘の溝はさらに深まったが、病気の夫に代わり長年鉱山で働いてきた旧友グローリー(フランシス・マクドーマンド)の存在は心強かった。それにしても、鉱山での仕事がこれほど酷いものだとは――。問題は仕事のキツさではない。男の職場に入り込んできた女に対する剥き出しの敵意と、露骨な嫌がらせ。子供じみた悪戯や、卑猥な言葉を投げつけられるくらいなら、まだやり過ごすこともできる。しかし、心ない中傷の果てに、息子までもがいじめられ、家族の絆さえ壊れていく……。数少ない同僚の女性たちも、状況がさらに悪化することを恐れ、味方にはなってくれない。
  耐えるしかないのか?
  諦めるしかないのか?
   自分の無力に打ちひしがれそうになりながらも、ジョージーは心に決めた。一人でもいい、とにかく立ち上がってみよう、と――。