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-- 四国中央市議会 2005年3月議会 一般質問 -- |
議席番号5番、吉田善三郎です。
3月25日に名古屋で開幕される愛知万博のメインテーマは「自然の叡智」だと言います。「人間の叡智」ではなくて「自然の叡智」です。叡智とは、もともと人間の能力を指す言葉ですから、「自然の叡智」と言うのは、少しおかしな言い回しです。
「万博」といえば、昭和45年の大阪万博が思い出されますが、「月の石」が話題になったのを今でも覚えております。その時のテーマは、「人類の進歩と調和」でした。人間は無限の叡智を持っており、どこまでも進歩できる。自然さえも改造し、造り変えることが出来ると、当時は誰もがそう思っていた時代でした。そして気が付けば、地球の資源を蚕食し、大量の汚染物質を発生させ、膨大なゴミを投棄し続け、地球温暖化を招きました。
今回の愛知万博のメインテーマは、こうした事への反省の意味が込められている様です。人間が知恵を絞っても、ろくな結果にはならない。人間も自然の一部なのだから、結局は自然の摂理を超えることは出来ない。だから「人間の叡智」ではなく、自然が有している素晴らしい仕組み、生命の力、すなわち、「自然の叡智」に従うべきではないか。人間を超えた「自然の叡智」に学びましょう、、、と。
愛知万博のテーマは、その様な意味合いがあるようです。
私は是非一度は、この「愛・地球博」の愛知万博に行ってみたいと思います。開幕が楽しみです。
それでは通告に従いまして質問させていただきます。
この度、日本経済新聞社等が、全国683の市と区を対象に行った「行政革新度」と「行政サービス度」調査のランキングが発表されました。その結果発表を見て、皆さんも大変ショックを受けたのではないでしょうか。その内容は、全国683の市と区のうち四国中央市は、行政革新度で639位、行政サービス度で468位と言うものでした。これは何とも悲惨な、大変残念な結果と言わざるを得ません。
一番驚かれたのは、井原市長ご自身であろうかと、ご推察申し上げますが、これは今までの私達のまちでの、行政改革とか行政サービスの分野での遅れを示すもので、この結果は真摯に受け止めるしかありません。肝心なのは、すぐにでも、遅れている項目を政策課題として取り組み、行財政改革を断行していくことだと思います。
ここで、お聞きいたします。
四国中央市が発足して初めてもらった通知表である、この「まちづくりランキング」の成績を、理事者はどの様に受け止められますか?又なぜ、四国中央市が、この様なランキングになっているのか、理事者のお考えをお聞かせ下さい。
当市ではこの結果を踏まえて、「2年後に300位以内、4年後には50位以内」の数値目標を立てられました。
そこで、この様な順位を達成するための、具体的な対応策をおたずねいたします。つまり行政革新度の分野で、とりわけ点数の悪かった透明度、効率化・活性化度、そして市民参加度や利便度をアップする為の具体策を、どのように進めていくのか。又、行政サービス分野では子育て環境、公共料金、高齢者福祉、教育、住宅インフラ等の面で、どの様に改革していくのか、お尋ねいたします。
2年後、4年後のランキングアップへの道筋をお示しください。
次に二つ目の質問です。
四国中央市がスタートして丁度一年がたちました。
厳しい財政状況の中で、その対応策の一環として、市では4月より、思い切った行政組織の機構改革を打ち出された事は、大いに評価されるところであります。そこで、私はなお一層の改革として、関連した分野、あるいは類似した事業の組織統合、あるいは一元化ができないかという観点から質問させていただきます。
一つ目は、水道局と簡易水道等の業務統合一元化。二つ目は、上水道と下水道部局の統合一元化が出来ないかという点についてです。
当市の水道行政は昭和43年にスタートした銅山川上水道企業団に始まり、昨年4月の合併を機に、四国中央市水道局としての運営に移行し、今では市29000戸に安全安心な水を安定的に供給して頂いております。
しかし一方で、上水道が通っていない旧三島地区の一部と土居町、新宮地区においては、現在それぞれ各地区において簡易水道等が利用されているわけで御座いますが、その行政担当区分は「水道局」とは別の「市民環境部の中の水道課」が管轄しているわけでございます。
この点について、同じ水道事業という観点からすれば、その規模の差こそあれ「水道局」と簡易水道等の行政は組織的に統合一元化されても、別におかしくはないわけです。それよりメリットとして、同じ「水道法」の適用を受ける上水道と簡易水道等において、これからの運営面や維持管理を考えた時、組織を一元化する方が色々と効率化や市民サービス面でのより一層の向上が期待されます。
さらに人事交流も積極的に出来る様になり、なお一層の人事の活性化が図られ、組織の硬直化を防ぎ、なおかつ水道行政全般にわたってのノウハウを効果的に共有し、活用できるようになると言った点があげられます。
その例として、もう既に簡易水道水の水質検査については、50項目にもおよぶ様々な水質のチェックを、現在の「水道局」の水質検査室でお願いしている点が挙げられます。他の合併自治体でも、一元化の動きがあるようです。そんなケースを参考にして頂き、水道局と簡易水道等事業の統合一元化を是非考えてみては如何でしょうか?
次に同じく統合一元化についてですが、「水道局」と「下水道事業」との一元化を検討してみてはどうかと言うおたずねです。
従来、上水道と下水道はその目的や事業そのものが全く異なり、普及の密度も進め方も違うと言う事で、その一元化は難しいと見られておりました。ところが、ここに来て地方行政の促進を図る、今日的な背景のもと、上水道と下水道行政の組織一元化へ向けて動き出す自治体が、全国的にあちこちに出てきております。
昨年5月の水道公論にも取り上げられた宇都宮市のケースが先ず挙げられますが、将来的にもサービスを利用する市民に対して、負担の少ない経営効率化を図るため、水道局と下水道部の一元化を行うと発表されました。これは同じ水資源を扱う両事業が連携した方が、健全な水循環、水環境の保全に寄与出来るのではないかと言う考え方に、対応したものであります。
又、一元化することにより、経営の効率化、顧客重視による市民サービスの向上、経営力の拡充が図られると同時に、従来の縦割り組織の弊害を排除する効果も出てきます。
さらに、横須賀市や長崎市におきましても同様に、事務事業の効率化や組織のスリム化にメリットが多いと言う事で、それぞれ統合一元化をスタートさせたところで御座います。
統合一元化には解決すべき課題もありますが、両事業の統合一元化を完了した自治体においては、「統合一元化準備室」なるものを早めに設置して研究、検討し、実現に漕ぎ着けたようです。当市でも、もうすでに料金徴収方法は上下水道一括徴収になっており、何の違和感もございません。両事業とも市民生活に必要不可欠なライフラインであることから考えても、早めの組織統合一元化を考えてみては如何でしょうか!
次に、墓地行政についてお伺いいたします。
この度、市から発表された「第一次四国中央市総合計画」の中に、「地域環境の向上」と言う項目があり、環境美化・墓地・斎場が挙げられております。 私は、墓地政策について、今まで行政は、余り積極的に取り組んできたとは思っていませんでしたので、今回の総合計画の中にこうした形で謳われているのを見て、「あー、忘れてはいなかったんだ」と素直に喜んでおります。
と言いますのも、私は市民から墓地に付いて色々声を聞きます。例えば、「親が亡くなって、お墓を造らなければいけないのに、墓地としての候補地が少なくて、なかなか見つからない。ようやく見つけても市からの許可がもらえない。」あるいは「市はお墓のことについては、どうも真剣に相談に乗ってくれない。」と言う声があります。 この様な状況の中、やむにやまれぬと言う事で、本来は墓地に出来ない山林や畑、雑種地などが売買されて、お墓にしてしまう事があるようです。そんな場合は、あいまいな売買だったりするので、後でトラブルになることもあると、聞いたことがあります。
私は、墓地に関しての、こうした状況と言うのは、市のこれまでの墓地行政の遅れが、かもし出しているのだろうと思うんです。
そして、出来てしまった墓地について、市では国土調査などで、後追いで追認し、整理していかざるを得ない、そう言った状況だろうと思うんです。難しいのは事実です。
ここでお聞きいたします。
市民が墓地を必要とする時、どういう手順でどこへ申請すればいいですか? 又、墓地申請に対して、どんな法律、条令がありますか? 市には「墓地条例」がありますが、現在、市が設置している市内にある墓地は、何箇所、何区画ありますか? その墓地の供給量は市民の墓地需要に対して十分ですか? 更に、市としては今後、墓地供給をどの様にして行くのか。墓地行政に対する短期的、中期的な考え方をお伺いいたします。
先祖を敬い感謝し、供養する心と行為は純粋なものであり、人はいつまでも大事にしていかなければいけないものだと思います。その象徴のひとつがお墓だろうと思います。しかし最近市内でも荒廃した墓地、お墓が増えているような気がします。市として、そうした点にも目を向けていただき、墓地を造ることと、墓地の維持管理を含めた墓地行政全般にわたって、もう少しは積極的に係わっていただいて、この際、しっかりとした市の墓地行政の指針作りをお願いしたいと思うのですが、如何でしょうか!
以上で私の質問はひとまず終わりますが、最後に、今年1月の新春テレビ討論会に加戸知事と一緒に出演された井原市長が、新年度のキーワードに、いよいよ改革が動き始めるのだと言う意味の「始動」を挙げられました。四国中央市にとって、17年度が本当の意味での「改革始動の年」になるよう、市行政の取り組みに期待申し上げて終わります。
有難う御座いました。
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