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-- 四国中央市議会 2006年12月議会 一般質問 -- |
おはようございます。議席番号5番、吉田善三郎です。
よろしくお願いいたします。
先月11月上旬、家族で京都の息子を訪ねた時に、紅葉にはまだ少し早かったのですが、久しぶりに嵐山まで足を伸ばしてきました。小春日和の陽気で、週末の日曜日だったこともあって、穏やかな水の流れの桂川の川辺は、大勢の観光客や家族連れでにぎわっておりました。屋台が並ぶ嵐山公園を抜け、時々昔ながらの小粋な格好をした車夫が引く人力車とすれ違いながら、古都の郷愁ただよう嵐山の風情を楽しんで参りました。
そこで私は大発見をしたのですが、あの有名な渡月橋を渡っていた時、ふと桂川の上流を見たら、川をせき止めて作った広―い水域に、何十艘ものボートが浮かび、良く見ると家族連れや、恋人のカップルなどが楽しそうに舟遊びをしているではありませんか。私も久しぶりに、娘と一緒にボートに乗り、桂川の川面から見る嵐山の紅葉を楽しみました。この時私は、ふるさとの川、金生川や土居町の関川でも、この様に、ゆったりとしたボート遊びが出来たら良いのになあと、思った次第です。
それでは通告に従いまして質問させていただきます。
まず最初の質問は、助役、収入役制度の見直しについてです。昨年の平成17年12月9日に第28次地方制度調査会から出された答申を踏まえ、この度、地方自治法が改正されたわけですが、その中に地方の自主性・自立性の拡大を図るための措置として、平成19年4月1日施行の「助役、収入役制度の見直し」が謳われておる事は、皆さんご案内の通りです。
その内容と致しましては、助役に代えて副市長を置く。また収入役を廃止し会計管理者を置く、としております。
今使われている「助役」と言う名称は、「補助役」や「アシスタント」のイメージがあり、もともと古く明治時代の市制・町村制で定められた職名であり、今の時代にそぐわなくなって来ていると言えます。また最近では一般的に、その組織の長を補佐し、代理する職であることを明確に表す場合には、副社長、副大臣、副知事など、「副〇〇」と言う名称が多く使われています。
先の国会でもこれらの議論を踏まえ、地方自治法の一部改正により来年4月1日からは正式に、「助役」に代えて「副市長」と言う職名が使われることになった訳であります。
しかし何と申しましても今回の改正の大きな要因は、その呼び名だけの問題ではなくて、ここ近年に来て加速しております地方分権の流れにあると言う事は、言うまでもありません。
先の地方制度調査会は、答申の中で、その背景として平成の市町村大合併等により、地方公共団体が所管する行政分野や財政規模が大きくなったこと、また地方分権改革により、地方公共団体が自ら判断できる分野が拡大していることを踏まえ、市長を支えるマネジメント機構の強化を図る必要性があることを指摘。「副市長制を設けることにより、市長は政策決定に専念することが出来る」とメリットをあげております。
さて、こうした状況を踏まえ、当市四国中央市では、どの様に対応していくか、と言う事をお伺いする訳ですが、まず一つ目は副市長の定数の問題であります。副市長1人制、2人制、あるいは3人以上の複数制など色々な体制が考えられますが、市長の考えをお聞きしたいと思います。
この点につきましては、単純に人件費の面から言えば、一人体制にして効率化を図ると言う、「副市長1人制」が望まれるところでしょうが、これは副市長の職務権限が今までの助役に比べて増えるだろうと言う点を考えれば、少し負担が掛かりすぎる難点かあるのかなと思われます。
では、もうひとつの考え方はどうか。四国中央市は4市町村が合併して出来たまちで、まだ日が浅くその初期段階にあって、面積も420平方キロメートルと広い事などを考えれば、ここ、しばらくの間は職務分担や地域分担も考慮に入れる事が望ましいのではないか。そうしますと、「副市長2人制」が、よりベターな選択肢になってくるのかなと思う訳であります。
しかし合併直後だと言う理由だけではなくて、それに加えて、四国中央市のこれからの行政機構をより強固なものに進化させて行くチャンスと捉えるとすれば、2人あるいは、それ以上の複数の副市長制も考えることも出来るわけでございます。副市長の多い例として、新潟県上越市では、本年7月から6人の副市長を置き、部制を廃止し、各副市長のもとに担当の課長を直結させると言う機構改革を行った様です。そうする事により、副市長が執行責任者となり、同時に6人の副市長の権限と責任を明確にした訳で、市民に対するそれぞれの行政サービスに責任を負うと言う事業部制の形をとったと言うことが出来ます。ただこの様な形で、今回の法改正を機会に大々的に組織の再構築につなげた上越市の場合は、面積973平方キロメートルと広く、人口も21万人と当市の2倍規模である事を考えれば、「副市長3人以上の複数制」は、当市が採用するものとしては、少し無理があるかなと思われます。いずれに致しましても、今回の副市長制度への移行は、行政機構再構築の絶好のチャンスです。そういった観点からすれば、当市においては、市長は予算と政策づくりに専念し、2人の副市長が執行段階での権限と責任を持って市長を支えていくと言う、ワンツートップ体制が、一番分かりやすく、市民の皆さんの理解も得やすい体制ではないかと思われますが、ここはひとつ慎重に検討願います。
次に市長、副市長の職務権限、職務内容についてお伺いいたします。現在は市長、助役、収入役のいわゆる三役体制です。それが市長、副市長体制となる来年の4月からは、現在の市長の職務の内容が変わってくるのか、変わらないのか。もし変わる点があるとすれば、どの様な点が挙げられるかお聞きしたいと思います。さらに当市が採用していく副市長制度の副市長の職務内容、さらに権限と責任はどの様なものになるのか、お聞きしたいと思います。
次に収入役制度の見直しについてお聞きいたします。今回予定されている措置としては、収入役を廃止し一般職員の会計管理者を置くとなっておりますが、一般職員が会計管理者になった時、これまで特別職の収入役が果たしてきた独立性がどの様になって行くのか、その点が担保されるのかお伺いいたします。また、会計管理者の待遇、つまり部長、次長、課長のどのランクに位置し、その職務は従来の収入役とどの様な違いが出てくるのかお伺いいたします。
最後に、今回の改正地方自治法が施行される来年の4月1日までに、当市では副市長制度についての人事や職務内容、さらに組織変更にかかわることに関して、その中身をどの様に煮詰めて行くのか、そして条例改正をどの様な手順ですすめて行くのかを、お伺いしたいと思います。
以上、るるお聞きして参りましたが、今回の副市長制度は、市の行政機構の根幹に関わる大変重要な案件と思いますので、その内容に付いて広く市民に理解を頂くためにも、十分な審議が尽くされることを、切に希望するものであります。
次に、四国中央市が現在、実施している総合健診について、お伺い致します。
平成16年度の愛媛県の国保医療マップによれば、四国中央市は一人当たりの国保医療費が県内でも高く、トップクラスだと言う状況が示されており、その対策が急務とされているわけでございます。市ではその対策の一環として、検査こそ予防の一歩と言うことで、平成18年度も総合健診日程表に掲載されているように、基本健康診査をはじめ、胃がん、肺がん、乳がん等、健診項目を幅広く設定して、積極的に健康診査事業を実施している事はご案内の通りです。ここでお尋ねいたします。
まず当市が実施している健診の、年間を通じた受診人数と愛媛県他市との比較、その伸びの傾向はどの様になっているのか、お聞きしたいと思います。また、昨年の受診人数の健康診査データからは、どのような事が見てとれますか、お伺い致します。
次に、健診期間は市内四地区とも大体11月で終了しているようですが、これは年間を通じてオールシーズンできないものでしょうか?また他の自治体では、既に実施している所もありますが、月に一度くらいのペースで土曜日、日曜日健診を実施出来ないものでしょうか。又料金についてですが、全ての健診項目を受診すると、大体8600円から10000円かかる計算になります。今後料金について考慮される予定はないかお聞きします。
次に、「メタボリックシンドローム」についてお伺いしたいと思います。最近この言葉をよく耳にしたり目にしたりする事が多くなりました。「メタボリック症候群」とも言われるこの言葉の定義は、男性の場合で胴回りが85センチ以上、女性は90センチ以上を「要注意」とし、その上で高脂血症、高血圧、高血糖のうち二つ以上に該当する場合は有病者、ひとつに該当する場合は予備軍とされているわけでございます。つまり、ひとつの症状だけではなくて、ふたつ、みっつと重なれば、病気のリスクが更に高まると言う概念と言う事が出来ます。
この会場の中にも、見渡したところ、何人かは該当者らしき方がいらっしゃるかも知れませんが、私の場合、胴回りは大丈夫なのですが、有難く父親から高血糖を受け継ぎましたので、仲間から「お前は血糖症付きだな」などと冷やかされております。
この様な高血糖や高血圧などは遺伝性があると言われておりますので、気をつけなければいけないと思うわけであります。
話を元に戻しますが、この「メタボリック症候群」と言う概念は、2005年に医学会が新たに創出提起したもので、厚生労働省が活用している疾病概念だと言うことですが、ここでお尋ねいたします。ここ最近になって私達は、結構この「メタボリック症候群」に大変興味を持ってきていると思うのです。もう既に、健康診断の中にウエスト測定を取り入れて、「メタボリック症候群判定」とでも言いましょうか、そうした判定をしている自治体もある様です。今までのように、健診の項目ごとだけの判定ではなくて、見えない病気が重複して所見される場合、警告を鳴らしてあげれる、従来から言えば一歩進んだ健診になるわけです。そして受診者には、「あなたは、メタボリック症候群にかかっていますよ。気をつけてください。とか、予備軍になっていますので、ここは頑張りどこですよ。」などと言ってあげれます。以上、「メタボリック症候群」判定を、市の健康診査に取り入れることは出来ないか、お伺い致します。
次に、総合健診の中で実施している血液の血糖検査で、「ヘモグロビンエーワンシー」の測定を、必須項目に出来ないかお伺いいたします。「ヘモグロビンエーワンシー」と言う言葉は、皆さん耳慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、糖尿病検査をする際に現在行っている検査の血糖値と言うのは、その一時の血糖値の状態を示すのに対して、「ヘモグロビンエーワンシー」は、過去1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映しています。現在は基本健診の中の血液検査で、そのときの血糖値だけを調べているようでございますが、実は糖尿病検査のもうひとつのバロメータとして注目されているのが「HbA1c」(ヘモグロビンエーワンシー)と言うものなんです。この事は先月11月6日の毎日新聞にも丁度「注目のHbA1c」と出ております様に、血糖の平均的状態を示す「ヘモグロビンエーワンシー」の検査こそが、これからの糖尿病を知る上で大事なことだと言われ始めてきております。
血糖値と言うのは、食後に上がり食前には下がっているものなのです。下がった時の血糖値検査で糖尿病でないと判断されると困るわけで、その点「ヘモグロビンエーワンシー」の値は、直前の3〜4ヶ月の平均値が出るわけで、早い話が、ごまかしが効かないわけです。この項目を是非、当市の検査項目に必須として入れれないものか、お伺いいたします。
次ぎにISO14001認証取得と今後に付いてお伺いいたします。
ISO14001とは、スイスの国際標準化機構が定めた国際規格のひとつで、ゴミ分別や節電、コピー用紙の使用枚数削減など環境への負荷を減らす数値目標を設け、計画的に取り組んでいることを証明して認証を得るもので、当市もいち早く平成17年度から認証取得に向けて取り組み、この度今年の7月に認証を取得したことは、皆さんご案内の通りでございます。これまで認証取得に至るまでの職員の皆さんの努力に対して、敬意を表するものであります。
昨年の11月1日には「四国中央市環境方針」が公表されましたし、現在「平成18年度の取り組み目標」を掲げ、全職員が環境マネジメントシステムをもって、しっかりと日々進行管理して行っているところだと理解しております。
そうした中で私は、先日新聞紙上で大変ショッキングな記事を目に致しました。それは「環境ISO認証”返上“の自治体相次ぐ」と言ったものです。その理由として、尼崎市では電気代の節減効果はあったものの、年一回の審査や更新時の経費で年平均約200万円、5年間で1000万円を使ったとしております。こうしたことから尼崎市では、市立学校にもISO認証を広げる予定だったが更新手続きはせず、来年度からは環境ISOに準じた独自の評価制度を導入するとしており、同県の西宮市も同様の手法を検討しているとの事です。
こうした状況を物語る数字も出ているわけですが、ISO審査機関を認定している財団法人「日本適合性認定協会」によると、2004年7月に527あった認証自治体は、今年6月現在で441に減少しているとしています。こうした動きについて同協会は「認証がビジネス面で有利に働く企業に比べて、自治体は環境負荷の低減と言う結果さえ出れば、費用のかかる認証継続にこだわる必要はないと考えるのではないか」と分析しております。
ここでお尋ねいたします。まず全国的に見て、この様にISOの認証取得自治体が減ってきていると言う状況を理事者はどの様に捕らえられるか、お聞きしたいと思います。
次に費用対効果と言う観点から、これまで、認証取得にかかった費用はいくらか、また今後取得後のシステムの運用費用や定期審査の委託料、更には節目の更新審査にどのくらいの費用がかかるのか、お伺いしたいと思います。一方で効果の面で、「平成18年度の取り組み目標」を100%達成できたとして、その効果はどのくらいのものになるのか、お聞きしたいと思います。
もうひとつ、「平成18年度の取り組み目標」についてお尋ねいたします。15ほどの項目が設定されておりますが、これらは全て達成されなければ認証の更新は出来ないのでしょうか?
またこの中で電気、用紙、プロパンガス、A重油の使用量を1%削減するとしておりますが、「1%の削減幅」と言うのは、100万円の電気代だったら1万円減らせば良い訳で、いかにも少ないと思うのですが、如何でしょうか。もっと3%とか4%と言う目標数値は無理だったのでしょうか、お聞きしたいと思います。
最後に、私はこのISO14001については、認証取得することが最終目標ではないと思うのです。運用の中で、職員の環境に対しての意識改革や、効率的な行政運営に寄与するものだろうと思うわけであります。さらにこの様に、認証取得までに至ったノウハウや、運用システムを市内の民間企業や団体に情報公開をする形で、教えていけないものかお伺いいたします。そうすることが地域にあって、自治体機関の果たす役割だと言えるのではないでしょうか!
以上で私の質問を終ります。理事者におかれましては、適切なるご答弁を、よろしくお願いいたします。
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