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2010年6月議会  一般質問
 


議席番号7番、吉田善三郎です。よろしくお願い致します。


今回もまた、と言うべきでしょうか。国政の方では、あっと言う間の首相交代劇がありましたが、鳩山首相は辞任の会見にも応じないままの退任となりました。この様な首相交代劇を見て、やっぱり鳩山さんは言葉も軽かったが辞め方も軽かった。これで又、日本の総理大臣の座と言うものを、いかにも軽いものにしてしまった、と思うのは私だけではないと思います。
しかし少しは救われた感があるのは、後任の菅首相への国民からの期待感は、即世論調査にも現れ内閣支持率はV字回復を示したことです。この現象をどう見るか。それは、ご祝儀相場と分っていながら、国民の気持ちとしては、一市民運動家からスタートし、草の根の政治を掲げ、トップにまで登り詰めた菅さんに対し、今までのリーダーとは違ったタイプの総理大臣だと共感を呼び、しばらくは頑張って欲しいと言う願望の表れと見るべきだと思います。「国民が不幸になる要素を少なくした、最小不幸社会」の実現を訴えている菅内閣の政治に、ここしばらくは、私達国民も目を離すことなく、見守る必要があると思います。


それでは、通告に従いまして、質問させて頂きます。最初の質問は、国土調査とその成果による土地課税について、お伺いいたします。
 先の3月議会において、井原市長は施政方針演説の中で、「税の公平性確保のため、平成22年度から国土調査の成果による土地課税を実施いたします。広く納税者の皆さんのご理解を得るため、市報等あらゆる機会を捉えて更なる周知を行ってまいります。」と述べられました。また、市のホームページを見てみますと、国土調査が終了している土地の固定資産税は、平成22年度から登記地積による課税となります、と大きく書かれ、続いて次のような説明があります。資産税課では、旧市町村間の固定資産税運用基準の調整と統一に努めてきましたが、平成18年度及び今年度の評価替えをもって、ほぼ一元化を図る事ができました。そこでこれまでの例外規定による認定評価を改め、平成22年度からは「固定資産評価基準」の原則に基づく登記地積による課税を行うことになりました。ご理解下さい。云々とあります。そして今年度、もう既に、国土調査の成果による新しい課税徴収が始まっている事は、皆さんご案内の通りでございます。
 この国土調査事業は、当市においては、旧の2市1町1村で昭和50年代からスタートしたようでございますが、現在も継続中であり、まだ100%完了には至っていないようです。今月6月の市報にも、「国土調査実施区域のお知らせ」として、土居町上野地区と新宮町新瀬川で実施するのでご協力をお願い致します、と呼び掛けの記事が出ている状況です。
 この様に未だ未調査の地域がある中での、今回の国土調査の登記地積による新課税実施について、以下何点か質問させて頂きます。
 ひとつ目は、当市は合併して420平方キロメートルと言う広い面積を擁する市となりましたが、合併前の昭和50年代から実施しているとの国土調査事業の旧2市1町1村別と全市の現在の進捗状況をお聞きしたいと思います。
 次に、これまで旧市町村間の固定資産税運用基準の調整と統一に努めてきたとしておりますが、合併時に2市1町1村での運用基準にどの様な違いがあったのか、そしてその違いをどの様な形で統一に努めてきたのかお伺いいたします。
 次に、公平・公正・適正な税負担をして頂く為に、これまでの例外規定による認定評価を改めたと言う事ですが、どの様な例外規定だったのか、それは当然納税者にとって有利なものと思われますが、それをどうして改めることにしたのか、又そのタイミングが、どうして合併後6年が経過した平成22年度からと言うことになったのかお伺いいたします。
これは、まだ国土調査が実施されていない地域があるにも関わらず、早い順で国土調査が終わり広い面積が出た場合、増額課税されると言うことですから、それこそ税の不公平感が出てくるのではないのかと言う疑問点から質問するものです。
 次に、お聞きするのは当市の固定資産税の全容についてですが、当市の固定資産税の法人、個人の納税者数と税収額、そして今回の措置で固定資産税が上がった件数がどれだけあるのか。それとそのパーセンテージは何%になるのか。その結果、平成22年度の当市の固定資産税の増収額は、いくら見込まれるのかをお聞かせ下さい。
 次に、当市の国土調査事業において、境界が確定できない所謂(いわゆる)筆界未定のものはどのくらいあるのか、又その場合、課税方法をどの様にしているのかも、お伺いしたいと思います。 
 最後に、今年度から国土調査の成果による課税をするに当たって、一番肝心な納税者に対する周知についてお伺い致します。市長は施政方針演説で、今回の措置をするに当たって、広く納税者の皆さんのご理解を得るために、市報等あらゆる機会を捉えて更なる周知を行って参ります。と述べられておりますが、この事に関して、税金を納めて頂く側の市当局は、これまで市民、納税者に対してどのように周知を図ってきたのか、そのお知らせ、お願いが十分であったのか、その点をお伺いいたします。
実は、この市当局からの周知、或いはお願いする事に関して、もしかしたら十分ではなかったのではないかと、思われる出来事がありました。
それは先月、皆さんに納税通知書が送られてから間もなく、ある市民の方から次のような電話が飛び込んできました。曰く、「固定資産税の納税通知書が来たんだけど、去年より税金がよーけ上がっとる。どうなってるんだろうか!」と言う内容の電話でした。私は早速、家まで行って、納税通知書を見せてもらったり、色々お話をお聞きしたわけですが、確かに昨年までの固定資産税額に比べ、6万4000円も増額の34万円余りの請求となっており、ご夫婦は途方に暮れておったと言う状況でした。「去年と比べて、何でこんなに税金が増えるんな。どして、こんなに年寄りをいじめるんな!」とまでおっしゃっておりました。結局のところは、翌日市の固定資産税係りに来てもらい、私も一緒になって説明を受け、今回税金が上がったのは国土調査の成果による課税に変わった為に税金が増えて請求されて来たんですよ。決して間違いではないですよ、と一緒になって解説をし、懇切丁寧に説明をさせてもらい、やっと分って頂けたと言うことです。このご夫婦は、90歳と88歳にもなる高齢者ご夫婦で、二人住まいの年金生活者なんですね。またご主人は耳が遠く、当日の会話も声を張り上げて汗だくの説明となりました。この時私が感じましたのは、市当局は今回の増額の課税通知に関してどれ程丁寧に納税者に対して周知徹底して、ご理解をして頂こうとしたのだろうか、それは十分だったのだろうかと、言う疑問でした。この点をしっかりお伺いするものであります。このことについては、他にも納税者から問い合わせや苦情と言うものがあったのではないか思うのですが、そのあたりも含めて、お答願えたらと思います。


次に、二つ目の質問として国際標準化機構が定めた「環境マネジメントシステム規格」であるISO14001について、お伺いいたします。
 地球温暖化に象徴される環境問題は、今や待ったなしの状況で、もはや国際的なテーマとして国連でも取り上げられ、日本政府も鋭意その対策や施策に取り組むと同時に、各企業や地方自治体も積極的にCO2削減などに努めているところでございます。
その様な中で、企業や各種団体などが環境マネジメントシステムを構築したことを社会へ伝えるひとつの方法としてISO14001の認証取得があるわけですが、当市においても、平成18年7月にこのISO14001の認証取得を果たした事は、皆さんご案内の通りでございます。
当時、ISO認証取得に向けて、井原市長は施政方針演説で環境基本方針の決定や、環境マネジメントシステムの運用と併せて、環境にやさしい市役所づくりを目指し、全職員が一丸となり積極的に環境に配慮した行政運営を目指すと決意を述べられております。そして庁内では全職員を対象に、延べ16回の職員研修を実施したり、対象施設の現地調査や対象課のヒヤリングを行うなど、井原市長が環境管理総括者となって、文字通り庁内がひとつとなりISO認証取得に取り組み、当時、愛媛県下の市町で2番目と言う早さで認証取得を達成されたわけであります。
そして取得2年目の平成19年度は、この様な取り組みに更に力を入れ、市役所の全施設から排出される温室効果ガスの総量把握や削減目標を策定して行きたいと、市長が意気込みを語られております。
さて、その様に全職員が一生懸命汗をかき、また準備段階での費用も掛けて認証取得をしたISO14001でありますが、取得後わずか3年にして認証継続を断念したようであります。
いま私が、認証継続を断念したようだと申し上げたのは、私の印象では、いつの間にやめたのだろうと言う気持ちがあるからです。ではいつの時点で、ISOをやめたのか。そこで色々しらべてみますと、確かに平成21年3月の市長施政方針演説で、「環境問題の取り組みに対する職員の意識改革も進み、ノウハウも取得致しましたので、新年度より市独自のシステムである四国中央市環境マネジメントシステムへ移行します。」とだけ述べられておりますが、ISO14001の認証継続を何月をもってやめますと言う宣言、あるいは広報もありませんでしたので、市民の中でも、いつやめたか知っている方は、そう沢山はいないのではないかと思います。
認証取得をした時は華々しく、額に入れられたISO14001の証書が本庁と各支所の玄関に飾られていたのを覚えておりますが、その認証取得証書もいつの間にやら消えている状況です。
ここで、以下何点かお伺いいたします。
まず、それまで全職員が汗をかいて、費用をかけて、やっと平成18年7月に認証取得したISO14001を、なぜ認証継続中止としたのか、その経緯と理由をお聞かせ下さい。
次に、ISO14001の認証取得に係る全費用はどれだけかかったか。これについては、ISOを認証取得するまでの準備段階での費用とISO継続のために支出した3年間の費用の総合計がいくらかかったか、お聞き致します。一方で、ISOに取り組むことによって市政運営にどの様な効果があったのか、経費節減額がいくらあったのか、節減効果の金額的なものをお示し下さい。またISO14001に取り組むことによって、職員の意識改革はどこまで進んだのか、お聞きします。要するに当市において、手間と暇とお金を掛けてISO14001を認証取得し、継続してきてどの様なメリットがあったか、デメリットはどうだったのか、ISOを3年間でやめたのであれば、ISO14001とは一体どのようなものであったのか、ISO14001に費やしたこの三年間で市役所はどう変わったのか、その総括なくして事業の終了はないと思うのですが、その点を踏まえて総括をして頂きたいと思います。
 次に今回ISO14001をやめて移行したとされる四国中央市環境マネジメントシステム(通称EMS)とはどの様なものなのか、ISO14001からどの様に移行したのか、ご説明をお願いしたいと思います。


 最後に、今後の四国中央市の環境基本方針と環境にやさしい市役所づくりを、これからどのように進めていくのかお伺いいたします。


 以上で私の質問を終わります。有難うございました。

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