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 -- 四国中央市議会 2011年3月議会 一般質問 --

2011年3月議会  一般質問
 


議席番号7番、吉田善三郎です。よろしくお願い致します。

 私も今議会、対面方式の席から質問させて頂きます。

最近議会改革が叫ばれているなかで、残念ながら愛媛県の市議会の議会改革度は全国でも遅れを取っているようです。当市で今議会から質問方法を、このように対面方式も選択できるようにした事は、議会において形からではありますが、一歩前進できたのではないかと思います。
 ただ議会改革で大事なのは、この他に情報開示とか議会運営と言った中身だと思いますので、私達議員はここから良い質問、あるいは価値ある提言を今以上にして行かなければいけないのではないかと思います。そうする事によって、議会のレベルを上げ、ひいては行政の質が上がることにつながればと思います。


 それでは通告に従いまして、順次質問させて頂きます。


まず最初の質問は、この度のニュージーランド地震の発生を受けて、何点かお聞き致します。
 ニュージーランドは、歴史の浅い国ですが、先住民マオリの文化とヨーロッパの伝統や文化の二つがそれぞれを尊重し合い共存し、独自の文化を築いてきた、魅力溢れる豊かな歴史を持つ国と言われています。
 そのニュージーランドで、大地震が起きました。
2月22日、南島(みなみしま)の最大都市クライストチャーチ付近を中心にマグニチュード6.3の強い地震が発生し、街の象徴的な建物である大聖堂は崩壊。地域周辺をはじめとして市内の多くの建物、家屋が崩れ5日現在で165人の死亡者を含み多数の死傷者が出ています。そして未だに日本人を含む多くの人が、崩れた建物の瓦礫の下敷きになっている現地のようすを、連日テレビ、新聞が伝えているところでございます。ニュージーランドの被災地の方々は勿論のこと、現地クライストチャーチで被災された多くの日本人の方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
 私は、今回遠く離れた南半球のこととは言え、ニュージーランドの地震のニュースを聞いた時、まず最初に思い浮かんだのは、その被害の中心が当市とホームステイ事業の交流がある、ヒルモートンハイスクールの所在する街、クライストチャーチであると言うことでした。
 当市とニュージーランドのヒルモートンハイスクールとは、平成7年から国際交流協会を通じて、多数の交換留学生を送り、また受け入れをしたりと、深い縁で結ばれていることは、私も存じているところでございます。
 つい昨年の11月にも、当市の中学生18人を含む22人の一行が訪問し、現地の生活や文化を学び、お互いの友情をはぐくみ、交流してきたばかりだと聞いております。その訪問先であるクライストチャーチには、当市からの留学生がホームステイでお世話になったご家庭があるとの事、当市からのこれまでホームステイ事業でニュージーランドへ行った事のある生徒やその家族の方々も、さぞかしご心配の事とお察し申し上げるところでございます。
 そこで、お尋ねいたします。
今回の地震は、国外であり、しかも遠く離れたニュージーランドでの出来事とは言え、マグニチュード6.3と言う大地震でした。多くの建物が崩壊し、死傷者の数も200人を超えると言う大きな災害であり、日本への津波の心配もあったと思います。
このような観点からして、これから近い将来日本でも起こるであろう南海、東南海地震のような地震災害やその他の事件、あるいは事故も含め、当市の危機管理体制として、災害、事件、事故等の緊急事態が発生した場合の情報の第一報が、市長あるいは危機管理対策室に、どのように伝わるのか、お伺いしたいと思います。
 次に、ニュージーランドのクライストチャーチと四国中央市はホームステイ事業で深い縁で結ばれております。今回のニュージーランド地震の被災者に対して、当市からお見舞い金や救援物資など、何か温かい手を差し伸べられないものか、と思う訳でございます。
当市と国際交流協会と歩調を合わせ、共同で義援金や日常生活の必需品のような生活物資等を送ってあげられないものでしょうか。もう既に各庁舎に義援金箱を設置するなど、その活動は一部始めているとお聞きしておりますが、被災地支援を、どのように市民へ声かけをし、これからどのような形で援助の手を差し伸べていかれるのか、お聞きしたいと思います。
また報道では、友好都市である倉敷市からは、市職員や救助隊を派遣していると聞いておりますが、当市から、緊急救助隊等を送るお考えはありますか、お聞きしたいと思います。
 最後に、今回のニュージーランド地震の規模は、直下型のマグニチュード6.3と言う大地震でした。現地の被災状況は崩れた建物はグチャグチャに壊れ、瓦礫となり多くの人が犠牲になりました。また到る所で液状化現象が起きて家や電柱が傾き、日にちがたつにつれて液状化で表面に現れた細かい粒子が風に舞って健康被害が心配され状況だと言います。また電気、水道と言ったライフラインはストップするなど、住民の日常生活にたちまち支障が出てきております。
 このような今回のニュージーランド地震の被災状況や、地震発生後日夜続けられている、被災者の捜索や救助活動を見て、当市が学ぶべき教訓は、どの様なものがあるかお伺いしたいと思います。


次に二つ目の質問は、リサイクルポート三島川之江港の状況と、金子地区多目的国際ターミナルの整備状況についてお伺いいたします。
 皆さん、リサイクルポートと言う言葉を覚えていらっしゃるでしょうか。リサイクルポートとは、総合静脈物流拠点港の事で、国土交通省港湾局が、港湾を核とした静脈物流を推進して行こうとするものです。その拠点となる港湾として、平成14年5月に5港がリサイクルポートとして指定されたのを皮切りに、平成23年1月までに北海道から本州、四国、九州、沖縄の全国各地に22港が指定されているようです。
 国土交通省のこの様な取り組みの背景としてあるのは、21世紀に入り、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄を特徴とする社会システムがこれからも続くと、天然資源の枯渇、地球温暖化問題など、地球規模での環境問題を深刻化させると言う恐れがある。その対策として、将来に向けての持続可能な社会への転換が緊急の課題となって来たと言う事があげられると思います。
 そこで、国においては循環型社会形成推進基本法をはじめ、資源の有効な利用の促進に関する法律や、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律など、循環型社会の構築に向けた取り組みを推進するための法制度を、順次整備してきておりますし、リサイクルやリユースと言った事業を推進する為、経済産業省のエコタウンや国土交通省のリサイクルポート指定事業の推進が始まり、愛媛県レベルでは「第二次えひめ循環型社会推進計画」や、「第5期愛媛県分別収集促進計画」などの取り組みとなっております。
そこで県は、製紙産業において、古紙リサイクルや製紙スラッジの有効利用への積極的な取り組みがなされている本拠地を背後にしている三島川之江港を、循環資源を積極的に取り扱う港湾として位置付け、平成18年12月、全国で21番目となるリサイクルポートに指定されました事は、当市にとって大変意義深いものであると言えます。
 しかしながら、三島川之江港のリサイクルポート指定から今年で4年余りが経過しておりますが、国土交通省が目指す総合静脈物流拠点港としての全容が、今ひとつ見えてこないと感じるのは、私だけでしょうか。「リサイクルポート指定港」と言う大きな看板もありませんし、この4年余りの間に、港湾を利用する事業者の利便性がどのように図られ、効率的な港湾の運営がどこまで進んでいるのか。また循環資源やリサイクル製品の取り扱い量の推移はどの様になっているのか等、指定されて5年目を迎える今年の状況を分析する必要があると思います。  
ここでお伺いいたします。リサイクルポートに指定され5年目を迎える三島川之江港を核とした総合的な静脈物流システムの構築は、どのようになっているのか、どこまで進んでいるのか、お伺い出来たらと思います。
 次に、このリサイクルポートプロジェクトについて国土交通省港湾局は、官民一体となった組織と連携を図り、施策を推進するとしておりますが、港湾管理者や地方自治体及び各業界やリサイクル関連企業等で設置されている「リサイクルポート推進協議会」とは、どのような様なものか、お伺いいたします。また、地元自治体での勉強会を行うとしておりますが、勉強会等は開かれているのか、お聞き致します。
 次に、現在整備中の金子地区多目的国際ターミナルについてお聞き致します。
多目的国際ターミナルでは、5万トン級の貨物船やコンテナ船に対応した、マイナス14メートル岸壁や、循環型社会形成への貢献を図る古紙の荷捌き地および野積場の整備、併せて造成中の港湾関連用地においての、循環資源の取り扱いが期待されておりますが、当初計画されておりました用地での上屋建設等の計画はどの様になっているのかお伺いいたします。
また、埠頭用地のコンテナヤードの舗装整備や照明施設整備などは、いつごろの完成になるのか、供用開始の時期を含め、金子地区の整備について、どのようになっているのか、お聞き致します。


 次に三つ目の質問は、向山古墳の国史跡指定に向けての取り組みについて、お伺いいたします。
 先日2月20日のマスコミ報道で、日本で2番目に大きく、宮内庁が応神天皇陵に指定している前方後円墳の、誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳の事が大きく報じられた事は、皆さんのご記憶にまだ新しいと思います。
 大阪府羽曳野市にある5世紀前半のものとされる、この誉田(こんだ)御廟山(ごびょうやま)古墳の前方部頂上に巨大な方形の土で作った壇、つまり土壇(どだん)がある事が、立ち入り調査した研究者らの証言で分かったというものですが、その土壇(どだん)の規模から見て、誉田(こんだ)御廟山(ごびょうやま)古墳の前方部にも本格的な埋葬施設があった可能性が高く、天皇陵としては異例の構造になっているとの事です。
 この事から、5世紀は外交、軍事面で優位に立った大和王権が全国統一に乗り出した時代で、天皇の力が強大になると同時に、男系社会が成立したが、皇位を継がなかった天皇の兄弟を、この前方部に埋葬したのではないかと、花園大学高橋教授が説を唱えております。当時のロマンが広がるお話です。
 さて、本題の向山古墳に話を戻します。
向山古墳については、広報3月号にも当市が誇るべき文化遺産として、大きく取り上げられましたので、今後ますます市民の興味が湧いてくると思います。
1949年に県史跡に指定された金生町下分の向山古墳は、実はたまたまですが、私の住居の近所と言う事で、私は毎日この向山古墳の前を通るのでございます。それは余談と致しまして、この向山古墳に付きましては、合併前の川之江市の時、私達の先輩議員が古墳の保存学術調査を提案し、その事がきっかけとなり平成15年度から教育委員会による発掘調査が始まったと聞いております。
 以来、今日までの教育委員会が中心になって実施して来た発掘調査の結果、この向山古墳は、7世紀前半に構築されたもので、墳丘の広さは東西約70メートル、南北約46メートルで、四国最大級の長方形古墳であり、四国で最長の横穴石室であって、しかもひとつの丘陵に並列した二つの石室と言う県下でも非常に希少なものであり、四国最大の石材を利用した巨大石墳であると言うことがわかってきました。
また構築過程についても、南西に急斜面がある丘陵に最大2メートル以上の土を盛って土台のような墳丘を造成後、石室を含む墳丘を築き、さらに盛り土をしたと推測されるとしております。さらに、その石室の規模から見て「後の宇摩郡に相当する広さの地域を統率していた人物が埋葬されていたのではないか」と推測されるなど、歴史的にも貴重な史跡文化財としての全容がかなり明らかになって参りました。
 さて、その様な調査結果の成果を踏まえて、市教育委員会は、この程1月26日、県を通じて国に向山古墳の国史跡指定の意見具申書を送付されたことが、地元新聞で報道されたところでございます。
 国史跡に指定されれば市内初となり、輝かしいことであります。また国から整備費の補助が受けられるなどのメリットもあるようです。
 ここでお聞き致します。
この度、向山古墳の国史跡指定に向け、県を通じて国に意見具申書を送付したと言う事ですが、これから文化庁、文化審議会を経て官報告示など、今後の流れはどのようになるのでしょうか、お伺いいたします?
 次に、正式指定された場合、どの様なメリットがあげられますか?整備費の補助金は、何年間、毎年どの程度出るものか?また市の取り組みとして、向山古墳整備の為の関連予算を、どのくらい確保していくのかをお聞き致します。
 三つ目は、このエリア一帯をどの様に整備していくのかと言うことをお聞き致します。
平成16年6月定例会で当時の石川良親財務部次長兼管理課長が、「向山古墳公園整備事業用地取得事業として、1739.49平方メートルを川之江市土地開発公社より取得致しております」と答弁されておりますが、これだけの広いエリアの整備状況の進捗率と、金生川沿いの市道と隣接した形の向山古墳公園整備事業を、今後どのように進めて行かれるのか、照明設備や駐車場整備等のハード面の整備や、或いは愛媛県下の国史跡指定を受けている他市の運営状況も含めてお聞き出来たらと思います。
 最後に国道11号バイパスの予定ルートが、向山古墳の公園整備事業エリアにかかる可能性があるのではないか心配される所でございますが、国土交通省との調整が今後出てくるのかどうか、お伺いいたします。
ありがとうございました。



再質問  ニュージーランド地震

○国際交流協会が実施している、平成7年からの交換留学生派遣事業には当市からも補助金を出してサポートしてきております。色々お聞きすると、これまでに138人の中学生が当市からニュージーランドのヒルモートン高校に派遣され、ホストファミリーの方々に親切に受け入れて頂いている様です。またこれまでに、131人の生徒が当市に来られ、地元学校を訪問するなどして色々交流をされたと言う事です。これまでに、お世話になったホストファミリーのご家族の方々は、ご無事何でしょうか。こちらからの情報収集はどの様な状況なのか、お伺いいたします。
○ひとつ心配されるのは、国際交流協会の事業で毎年行っている、ヒルモートン高校との間の交換留学事業で、たちまち来月4月には、こちらに来られる予定になっていると聞いています。その辺り、どのようになるのかお伺いいたします。

○今回のクライストチャーチでの地震で、47年前の建築で5階建てのビルが倒壊したと報じられておりました。
本庁庁舎は昭和○○年の建物で、築○○年もにもなっています。それに耐震構造にはなっていないと思うのですが、マグニチュード6.3の直下型の地震に耐えられるでしょうか。



再質問  リサイクルポート



再質問 向山古墳




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