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 -- 四国中央市議会 2012年9月議会 一般質問 --
2012年(平成24年) 9月議会一般質問



議席番号7番、吉田善三郎です。どうかよろしくお願い致します。


とうとうと言うか、やっぱりと言うか、コンビニの最大手、セブンーイレブン・ジャパンが四国に上陸と言うニュースが昨日飛び込んできました。私はこれまで、なぜ四国にセブンーイレブンが出店していないのか不思議に思っていましたし、わずか3%経済規模の四国は魅力に欠けるのかなとも思っていました。
しかし来るところまで来たというか、セブンーイレブンは、この四国進出で47都道府県のうち、青森、鳥取、沖縄の3県を除きほぼ全国をカバーすることになるようです。四国で来年2013年春から3年間で250店を出店、さらに18年度末には520店を独自で展開する計画とのことです。
現在四国4県のコンビニは11年度末で、ローソンの422店を筆頭に1200店もあって、当市においても、もうかなり飽和状態ではないかと思うのですが、今回のセブンーイレブンの参入で、今後ますます同業者間のみならず既存の市内商店との競争激化が予想されます。これらの状況については、当市行政側からも注意深く見守る必要があると思います。
更に注目すべきは、セブンーイレブンの出店に伴い、3つの高速道路が接続する川之江ジャンクション周辺に弁当などの工場と物流センターを設ける計画もあるようです。これは、取引先の進出も含め、雇用や経済活性化の面からみても当市にとって大歓迎すべきことです。私は、この際、役所の中で専属の担当部署を設けるなどして、積極的にアンテナを広げるなど対応していけばいいのではないかと思います。

それでは通告に従いまして順次質問させて頂きます。


まず最初の質問は、「絆と地域力再生による協働のまちづくり」について、お伺いいたします。
井原市長は、今年4月三選を果たされ、6月の定例市議会では、今後の四国中央市政の運営にあたっての所信表明をされました。その中の重点項目として「安心安全のまちづくり」や「子育て支援充実による次代に続くまちづくり」など7項目を挙げられておりますが、今回はそのうちのひとつ、「絆と地域力再生による協働のまちづくり」について、お聞きいたします。
市長が、この所信表明の中で述べられておりますことは、先の東日本大震災では防災についてだけでなく、8回にも及ぶ被災地訪問で、皆さんが助け合い、支えあって再スタートを切ろうとする姿を見るにつけ、絆を大切にした「地域力」という力のすごさに感動を覚えたと申されております。
そもそも「地域力」という言葉は、阪神淡路大震災の時に、神戸市在住のまちづくりプランナー宮西悠司氏により提唱された概念だと言われております。それが近年、現代社会の情勢の変化や市民ニーズの多様化により、防災のみならず防犯や福祉、教育など多様な分野での地域の問題を解決していく力、として重要であると認識されるようになったようです。
そうした中で、これからの少子高齢化や分権型社会への対応策として、井原市長が今年度、当市においても地域力の充実が大事である、と考えられたのは、まさに的を射たものであると思います。
そこで早速この政策を推進していくため、先月8月20日、「市地域コミュニティー検討委員会」の初会合が開催されたと、新聞で報じられたことは皆さんご案内の通りです。初会合の検討委員会において示された市の案では、ひとつの公民館を単位として、住民組織の「地域コミュニティー協議会」の結成を促し、そこに市から自主財源を配分するというもの。協議会は地域事情に合わせて防災や環境保全などの課題に関する「地区コミュニティー計画」を作り、その財源を有効に使い事業を展開するというもののようです。この時の新聞報道では、検討委員会メンバーの人数、委員長の選任、あるいは井原市長が述べた公民館主事の事等が書かれておりましたが、少し掘り下げて、以下何点かお尋ねしたいと思います。
まず最初は、「地域力」とは何ぞやと言うことをお聞きしたいと思います。私なりの解釈を申し上げますと、そもそも、阪神淡路大震災を契機に生まれたと言われる「地域力」と言う概念ですが、その後災害時における行政による救助活動には限界があることが明らかになり、地域の力が不可欠であるという教訓が生まれた。そしてそこから「市民が居住地で抱える生活問題に対して協働で解決していく力」を意味する「地域力」と言う概念に進化してきたように思われます。
更に最近になって、国や県、市町村や研究者により様々な定義づけがされるようになりました。例えば大分県平松知事は、「地域の潜在力」と定義している他、神戸市では「市民と市が互いの役割を尊重し、協力して課題について解決を図る力」と定義しているようです。
当市において、井原市長が考えられる「地域力」とは、どのようなものなのか、お聞かせ願えたらと思います。
次に、先日初会合が開かれた「地域コミュニティー検討委員会」についてですが、委員会メンバーの陣容、その設置目的と役割、更に今後のスケジュール等をお聞かせ下さい。
次に、検討委員会に示されたとされる「公民館などを拠点に地域課題の解決を図る案」についてですが、市の案に自主財源を配分するという案があるようです。今、市内に20ある公民館に対して、配分金額の設定方法あるいは、財源がどのような使われ方をされるのが良いのか、また使われ方決定のプロセスはどうか。このあたり、どのようにイメージされているのか、お伺いいたします。


次に、公民館主事の在り方について、お伺いいたします。公民館主事についての私の印象は、若手の市職員であって、短期間ではあるが何年間かその公民館に出向し、地域の人たちとコミュニケーションを図りながらイベントやまちづくりのお手伝いをする。その経験が役所に帰ってからの仕事に生かされたり、何より地域の人たちとの人脈づくりにも役立っているのではないか、と言ったようなイメージです。現在主事は川之江、三島、新宮地域では若手正規職員が派遣されておりますが、土居地域では地元の運営委員会が住民を雇用しているようです。当市では、これから策定していく予定の第二次総合計画においては、今後の市職員削減計画もあります。そうした中で「地域力」との関係を考えた時、大変難しい課題でもありますが、今後の公民館主事制度についての市のお考えをお聞きできたらと思います。

最後に、市長が所信表明の中で述べられている「地域に飛び出す公務員」とは、どのようなものなのか。職員が勤務時間中の職務として地域に飛び出して行くのか。あるいは夜間の時間帯や土曜・日曜などの職員プライベートの時間を活用して地域に出てもらうのか。地域別に職員を割り当てていくのか。具体的な事例をあげてご説明願えたらと思います。


次に、二つ目の質問は、飼谷池における堆積土砂の現状と今後の対応について、お伺いいたします。
私は、先の6月市議会において、「ため池等農地災害危機管理対策事業におけるハザードマップ作成業務の概要とその効果について」を質問させていただきました。この中で私は、近い将来起こるであろうと予想される南海・東南海地震等でため池が決壊した場合を想定し作成する「浸水被害想定区域図の作成」と、「ハザードマップの作成」についてお伺いしたわけですが、この時市内で事業対象となったため池は4か所ありました。今回はそのうちのひとつである、竣工が350年前の1662年、総貯水量19万9000トンとされる飼谷池の堆積土砂についてお伺い致します。
皆さんも平成16年、当地を襲った豪雨と台風災害については、まだ記憶に新しいところだろうと思いますが、この年は、四国に6個もの台風が上陸し、加えて梅雨・秋雨前線の影響で統計開始以来の記録更新となる局地的な集中豪雨が多発しました。私も今でも良く覚えておりますが、市内で河川が溢れ、床上・床下浸水が発生、また多く山間部や傾斜地では大規模な土砂崩れが発生し、今回取り上げております飼谷池にも大量の土砂が流れ込みました。
飼谷池の関係者によりますと、土砂が大量に流れ込んだ平成16年の豪雨と台風災害以降、水をすべて抜いて池を空にし、堆積した土砂の状況を目で確認しているようですが、相当な量の土砂が池の底に堆積しているとのことです。従って、これまで19万9000トン貯まるとされている総貯水量に比べ現在の貯水量は、かなり減っているのではないかと推測されます。ため池には農業用水確保という基本的な役割のほか、集中的な大雨・豪雨のときの洪水調整という重要な機能があります。ため池に大量の土砂が堆積し、豪雨時に下流地域への潅水被害や土砂流出被害が発生する恐れがある場合は、いち早くため池に堆積した土砂を撤去して貯水容量を確保することが求められると思います。飼谷池において土砂の浚渫が是非とも必要と関係者の声があります。このことを踏まえ、以下何点かお伺いしたいと思います。
まず一つ目は、現在飼谷池に堆積している土砂は、一体どのくらいの量なのか。把握する為の測量方法と、その堆積土砂を浚渫するための経費はどのくらいかかるものなのか、市と県等の負担割合も含めてお聞き出来たらと思います。
次に、飼谷池に関して、現在の堆積土砂をこのまま放置すると、ため池にどのような影響を及ぼすのか、あるいは周りの環境、また豪雨や地震などの災害時にはどのような事が考えられるのかをお聞き致します。
最後に、このような飼谷池の現状を踏まえ、今後当市がどのような対応を取っていこうとしているのか、県等との連携も含め市の今後とるべき対応策をお聞かせ下さい。
以上飼谷池の堆積土砂についてお伺い致しました。


最後に、大きい三つ目の質問は、「行革甲子園」についてお伺いいたします。
私は、6月29日の新聞で初めて知ったのですが、昨今の分権改革を背景に、二重行政の解消へ向けて、愛媛県が初めて「行革甲子園」なるものを開催し、その応募状況が、この度まとまった、という内容でした。
記事によりますと、愛媛県の全20市町から63件が寄せられ、そのうち最も多かったのは松山市の21件で、当市からは2件の応募をされたようです。
私は、平成の市町村合併以降、各自治体はその運営面において職員数や組織の見直しなど厳しい対応に迫られ、独自の行政改革に取り組んできたと思います。また合併により行政範囲が広域化したことで、新しい地域づくりや環境の変化への対応を余儀なくされたとも言えます。
そうした流れの中で、この度愛媛県が率先して県下20市町の各自治体に呼び掛け、それぞれの取り組みを発表しあうという試みは、全国的にみても初めての試みのようですし、私は県の取り組みとは言え大いに評価できると思います。
そこで以下何点か質問させて頂きます。
まず、一つ目は「行革甲子園」という県の企画は、どのような内容のものなのか、愛媛県からの募集要項にはどのような趣旨が盛り込まれているのかをお伺いいたします。
次に、今回県の募集に対して63件の応募があり、松山市は1市で21件も応募しているとのことですが、当市からは2件の応募をされたと聞いております。  これまで当市では井原市長を先頭に数々の行政改革に取り組んでおり、その数は2つや3っつではないはずで、もっと沢山応募が出来たのではないかとも思います。今回の応募分野は、行政の簡素化や効率化への「組織づくり」、人材育成や政策立案強化への「人づくり」、NPOや民間との協働、地域資源の活用への「地域づくり」、歳入増につながる「体力づくり」の四分野と聞いております。当市が取り組んでいる多くの事例の中で、庁内でどのような形で選抜しエントリーしたのか。又エントリした2件は、どのような取り組み事例だったのか、お聞かせ下さい。
最後に、今回の「行革甲子園」の応募で当市が得られるものは何でしょうか、お聞かせ下さい。


以上で私の質問を終わります。ご答弁のほど、よろしくお願い申し上げます。有難うございました。



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