-- 四国中央市議会 2013年12月議会 一般質問 -- |
2013年(平成25年)12月議会一般質問
議席番号14番、創政クラブ、吉田善三郎です。どうかよろしくお願い致します。
それにしても最近のコンビニの変わりようは、目を見張るものがあります。おでんは当たり前で、野菜は売ってるし、お金の支払いや引き出しも出来る。これだけ社会に根付いたコンビニは、もはや日本の文化だと言う経済学者もいるようです。そのコンビニトップのセブンイレブンが、いよいよ四国での出店を本格化してきましたが、ここ数十年で奇跡的な成長を遂げたその原動力は何か。それは弛(たゆ)まない変革にあると言われております。コンビニは、近くにあって便利だとか、24時間営業と言うだけでは、もう生き残れない時代です。そこでセブンイレブンが取った戦略は、上質かつ手軽で良い物を売ることをコンセプトに、商品開発することでした。一例を挙げますと、店頭で抽出する「セブンカフェ」はサービス開始から半年余りで1億杯を突破。又「金の食パン」は、1斤6枚入りが250円と、メーカーの食パンよりも5割以上も高い価格ながら、おいしさが支持され、4ヶ月で1500万食も売り上げています。私もお隣豊浜に出店したセブンイレブンで、この「金の食パン」を買って食べてみましたが、確かに、おいしいです。このようなセブンイレブンの戦略とサービスは、当市のこれからの市政運営にも大いに参考になると思いますし、当市への出店が楽しみです。
それでは通告に従いまして順次質問させて頂きます。まず最初の質問は、当市の産業振興と企業立地開発事業についてお伺いいたします。
先月の日本経済新聞に次のような記事が出ていました。今、申し上げたセブンイレブンの坂出弁当工場が12月23日に稼働、と言うものです。坂出の弁当工場は、敷地面積約2万3000平方メートルで、弁当やおにぎり、調理麺などを製造し、一日当たり約20万食の製造能力を持っていて、今後18年度までに四国全体に出店する570店舗の商品供給センターにするとのこと。
このケース、惜しむらくは、四国の真ん中に位置し、なお且つ高速道路の結節点がある当市に、もし2万から3万平方メートルの土地があれば、誘致の可能性があったのに、と思うわけでございます。
また、当市に本社を置く、紙おむつや医療用製品等の製造・販売を行うリブドゥコーポレーションが市内での新工場建設を諦め、お隣新居浜市に進出した事は、私たちの記憶に新しいところであります。
この時ばかりは、井原巧前市長は企業の市外進出に関して危機感を覚え、早急に対策を打たねばと決断したと聞いております。篠原実新市長も井原前市長との対談で、これからのまちづくりのビジョンとしては、臨海部ではなくて、中山間地にまとまった土地を確保する必要があると力説されているやに聞いております。
そこで以下何点か質問させて頂きます。
まず最初にお伺いするのは、今年度当初予算で、企業立地開発基本調査事業として1000万円が計上されましたが、この基本調査事業をなぜ今年度実施することになったのか、その業務目的と業務概要を、あらためてお聞かせ下さい。次に6月に850万円で一般財団法人日本立地センターと基本調査の委託契約を交わされたようですが、事業者選定に当たり、企画提案実施要項はどのようなものであったのか、又その選定プロセスをお聞かせ願えたらと思います。
次に、もう既に事業者による調査業務は始まっているようですが、現在までの進捗状況と最終報告はいつになるのかをお聞かせ下さい。
次に、当市の企業立地政策において、これまでの臨海部埋め立て事業の政策に変更が生じるかどうかについて、お伺いします。これまで当市においては、廃棄物や製紙スラッジ、あるいは建設残土等を使い臨海部の埋め立てを行い、埋め立てによる土地造成を行うと同時に、大型船舶の係留施設や港湾を整備し、臨海工業地帯を作り上げてきました。その臨海土地造成事業は、現在2か所で継続中で、ひとつは平成27年4月竣工予定の寒川東部臨海土地造成事業と、もう1ヶ所は平成29年4月竣工予定の西部臨海土地造成事業と理解しておりますが、これが予定通り完了すれば、その後平成29年度以降は臨海土地造成計画はどのようになるのかお伺いいたします。なお、造成地で現在売れ残っているのは、川之江東部埋め立てエリアの2000平方メートルだけと聞いております。埋め立て事業は、申請から竣工まで、相当の期間を要すると同時に、漁業補償の問題もあり、長期計画が必要です。今後、これまで進めてきた当市の臨海土地造成事業を転換し、中山間地開発に舵を切るのか、そのあたりお伺いいたします。
次に、今後の見通しとして、企業立地開発基本調査の終了後、当市での開発をどのように進めて行くのかについてですが、最近の市の産業支援課への問い合わせは、10000坪以上の土地があれば、来年か再来年にはすぐ欲しいのですが、かと言った要求が増えているそうです。そういった要求に応えるためにも、篠原市長のイメージとして、どれくらいの規模のものをいつ頃までに、何ヶ所くらいつくるのか。当市は面積こそ420平方キロメートルと広いのですが、平野部は限られております。将来の計画をお聞かせ願えたらと思います。
最後に、当市の企業立地開発には、多額の費用が必要になると思いますが、国や県からの補助はあるのでしょうか。実はこのような工業団地開発については、愛媛県の中村知事も各自治体に対し推奨していると聞いておりますが、それならば県からも、もっと補助金を出すなど力を入れてほしいと思うのですが、企業立地開発事業に対する国や県からの補助がどの程度見込まれるのか、お伺い致します。
次に、大きい二つ目の質問は、循環型社会の確立に向けた、ごみ行政全般についてお伺いいたします。
国の方では、2000年に循環型社会形成推進基本法が成立し、今ではごみ処理・リサイクル関連の法律は10本近くになっていると聞いております。
愛媛県では平成23年度から27年度の5年間の計画として、第三次えひめ循環型社会推進計画なるものを策定していることは、皆さんご案内の通りです。この中身を見てみますと、計画の趣旨として、資源の循環的利用と廃棄物の減量化、適正処理を進めるための「環境への負荷が少ない循環社会の構築」を行うとしています。また、その基本理念としては、調和と循環により、かけがいのない環境を守り、3Rの推進や廃棄物の適正処理の確保、循環型社会ビジネスの振興などがあげられております。当市におきましても、現在この県の推進計画に沿った形で、ごみ行政に取り組んでおられることと思います。
そうした中で、最近よく見かける情景として、ごみ出し日に、道沿いの、あるステーションでは、ごみ袋が文字通り山のように積まれ、歩道にまではみ出しているところがあります。そのステーション1ヶ所でパッカー車が一杯になる量だと思います。この様な情景を見て、私の最近の印象は、市民の間のごみ減量意識が薄らいできているような気がしてならないのですが、それは私だけでしょうか。
そこで、私の今回の質問と言うことになるのですが、最初に、当市のごみ搬入量の推移について頂いた資料を見てみますと、案の定と言うか、やっぱりと言うか平成22年度から23年度、24年度と、ごみの量が増加に転じているデータが見て取れます。当市の人口が減ってきている中での、この増加傾向を当局は、どのように把握し、分析されているのでしょうか、お伺いいたします。
次に、ごみ減量対策として実施している事業について何点かお尋ね致します。くしくも、今月の市報12月号に、「家庭でできるごみ減量・今すぐ始めよう!ごみダイエット大作戦」として2ページに渡りごみに関しての記事が出ておりますが、写真や漫画を使い大変分かり易い内容になっていて良いと思います。
ひとつめは、この中にも出ておりますが、合併当初から続けている生ごみ処理容器等設置事業についてです。これは庭に置くコンポスターや電気製品の家庭用生ごみ処理機械等に対して補助金を出す事業ですが、ここ10年間の実績と評価をお聞きします。ふたつ目は、資源ごみ回収事業ですが、カミングハウスやごみステーションからの回収は定着し、軌道に乗ったでしょうか。この収集運搬処理業務は委託事業になっているようですが、現在の委託状況と資源ごみ回収から上がる収入金額をお聞かせ下さい。また業者委託のほかに、地域の愛護班やPTA等が資源ごみを回収した場合に補助金を出していると思うのですが、その状況と補助金額の推移をお聞かせ願えたらと思います。
あと、これは私が大変評価している事業ですが、てんぷら油回収事業があります。聞くところによりますと、回収したてんぷら油を再生し、クリーンセンターの車両等の燃料に使っているとのこと。これは素晴らしいことです。その事業内容と最近の実績と評価、並びに今後の課題等があればお聞かせ下さい。
次にクリーンセンターで発生する焼却灰・飛(ひ)灰(ばい)・不燃残渣処理委託料についてお伺いいたします。
当局より頂いた平成24年度の資料で、処理委託料を見てみますと、委託先は2社あって、愛媛県廃棄物処理センターへの委託料が年間8200万円余りで、もう一方の民間処理施設への委託料が4300万円余りで、合計約1億2500万円余りとなっております。ここで問題は、処理委託料の単価ですが、県処理センターの方が民間委託より相当高いものとなっているようです。また処理委託重量の割合は、平成24年度で32500トンの内、県に60%、民間に40%の割合で、お願いしている形になっているようです。
ここでお聞きします。処理委託先の割合は、これは県条例化何かで決められたものなのでしょうか?そうでなければ、単価の安い民間の割合を増やせば、委託料全体が安くなるのではないでしょうか。そのベストミックスの研究は充分やってみる価値はあると思うのですが、如何でしょうか。
最後に、現在行われているクリーンセンターの焼却施設延命化工事についてお伺いいたします。
頂いた資料によりますと、決算済みの平成24年度が、機器更新と点検整備を併せて約1億7000万円余りで、今年平成25年度が3億1000万円余り。平成26年度の予算が2億2000万円となっているようです。この延命化工事の平成27年度以降の計画をお聞かせ下さい。また、現在の施設のこれからの耐用年数、建て替えの時期、建て替えの予算をどのようにみているのか、お尋ね致します。ちなみに現在のクリーンセンターが、総工費約90億円と伺っておりますが、10年か15年先の新しい施設建設にも、最低でも同じくらいの予算が必要となれば、これから基金を積み立てておくとか、そういった計画も必要ではないかと思います。この点についても理事者のお考えをお聞かせ下さい。
以上で私の質問を終わります。誠意あるご答弁を、宜しくお願い致します。有難うございました。
再質問 企業立地開発調査について
篠原市長、ご答弁有難うございました。
先程の市長の答弁では、近年、当市には市内企業や県外企業から多くの用地照会や情報提供依頼があって、それも土地の広さが1万坪を超える場合や、また緊急を要する場合が多いとのことでした。しかし、現在、市が保有する企業用地がほとんどないので、その対応に苦慮してるんだと。
それで私が、今回勉強になりましたのは、これまでの臨海土地造成事業と言うのは、あらかじめ立地したい企業に手を上げてもらって企業用地を作る、いわば予約造成型の用地確保策であったわけですが、それでは近年の企業要望には応えられない。これからは作り置きを前提とした企業用地確保の必要性があると指摘された点です。この点は、よく分かりました。
ここで、お聞きします。今おっしゃるように、あらかじめ広い土地を作って市が所有しておくと言う事は、これまであった土地開発公社を思い出させるわけですが、現在公社はありません。そこでやはり財源問題が大変気になるところです。先程のご答弁では、国や県の補助金制度などを含め、これから財政当局と協議を重ね調査研究していくとのことだったように思います。財源をこれから調査研究していくと言うのは、少し遅いような気もするのですが大丈夫でしょうか。
それが一点と、あと企業立地開発事業会計については、例えば企業立地用地先行取得特別会計のような特別会計を作るのか。あるいは、庁内に基金を積み立てておいて、その基金を使っていくのか。財源問題と会計処理につてお伺いいたします。
もう一点は、今回の企業立地開発事業は、土地の作り置きと言うことですが、その場合、作った土地が、もし事業者のニーズに合わないとかで、売れ残りになると言ったリスクが発生しないのかどうか、リスクを出来るだけ少なくする為の工夫はあるのか、このリスクをどう見るのか、お聞きかせください。
再質問 ごみ行政 ごみ減量対策について
真鍋副市長ご答弁有難うございました。
副市長のご答弁でもありましたように、当市のごみは、
合併時の平成16年度がピークで41,000トンあったものが、ず〜っと平成22年度の31,609トンまで減少しました。ところが翌年23年度には32,185トン、昨年24年度には32,546トンと、また増加している状況です。人口が減っているのにごみが増えてるわけです。そして詳細な分析はしていないとのことでしたが、これは、やはり分析はするべきでしょう。分析して、初めて対策も打てるわけですから。
ただ考えられる理由としては、世帯数の増加や賃貸住宅建設の増加が、ごみの量を増やしているのではないか。私もそれは、あると思います。それと、最後におっしゃられた、ごみ減量対策に対する市民のマンネリ化があるのではないか、と言う事でした。
私は、これも当たっているのではないかと思いますが、ただ、これにひとつ加えるとするならば、行政側のマンネリ化もあるのではないかと思います。ここが大事なところです。是非ですね、行政側もマンネリ化しないように、新しい施策を考えるなどごみ減量についての啓発をもっともっと積極的にすべきです。
ちなみに他市の例をいくつか紹介したいと思います。
お隣新居浜市がうまく行ってると聞いたので、先日、新居浜まで行って色々お話を伺ってきました。まず当市にはないのですが、新居浜市では環境部にごみ減量課があって、このような「新居浜市のごみ事情」なる冊子を発行しております。その中を見てみますと、一人一日当たりのごみ排出量や、リサイクル率の推移を分かり易く折れ線グラフにしています。施策としては、生ごみの徹底した水切りの呼び掛けや、家庭での生ごみのたい肥化、不用品伝言版を設置してのリサイクルの推進などがあります。
また京都市では、「ごみ減量・3R活動優良事業所」認定制度と言う制度をつくり、優良な企業を認定し市のHPに掲載するなどして、ごみ減量の啓発に努めております。当市でも、もっとこの3R運動を市民にPRすべきです。
ごみが減れば当然のこと、クリーンセンター焼却炉の寿命が延びるしょうし、現在1億2500万円余りかかってる焼却灰の処理委託料も減るわけですから、ごみ減量対策はキッチリとやっていくべきです。
そこでお伺いします。当市の場合、データは出しているんですが、目標設定はしているのか、つまり当市のごみ減量計画に、一人当たりのごみ排出量や、事業系ごみ迄含めた全体のごみ排出量の数字の設定目標はあるのか、あるとすればどのような設定目標なのか、お聞かせ下さい。
もう1点、焼却灰、飛灰・不燃残渣の処理委託先の件についてですが、その割合は県条例では定められてはいない。そして愛媛県廃棄物処理センターは、設立時のいきさつや運営上の理由から、これ以上、なかなか減らすことが出来ないとの答弁だったと思います。県の処理センターについては、建設当時県議会議員だった篠原市長がいらっしゃるわけですが、市長、どうなんでしょうか!処理料金を民間並みに下げるとか、高いのであれば割合をもっと減らすとかは、出来ないものでしょうか。よろしければ市長の答弁を頂けたらと思います。
再々質問 ごみ行政
最後に、これは是非考えて頂きたいと思うのですが、最近ごみ出しがつらいと言う声を聞きます。それは高齢者だけのご家庭とか、障がい者の家庭の方ですよね。
このことは、当市において今後ますます高齢化が進むなかで、要介護の方も増えてくる。核家族も増えて、障がい者の方もいらっしゃる。これからは、ごみをステーションにまで持ち出すことが困難になるわけで、対策が是非必要かと思います。
ここで先程の新居浜市が、ふれあい収集と呼ばれる「高齢者ごみ出しサポート事業」なるものを実施しているので、聞いて頂きたいと思います。
その内容は、家庭ごみをごみステーションまで持ち出すことが困難な高齢者又は障がい者がいる世帯に対し、週1回戸別収集を行うもので、高齢者又は障がい者のごみ排出に係る負担を軽減し、日常生活を支援することを目的としています。対象世帯の方には、あらかじめ登録をして頂くわけですが、平成21年度から始まったこの事業、今年度の登録者数は400を超えています。収集はシルバーへの委託事業になっておりますが、すごいのは訪問時に安否確認もするとのことです。この事業にはケアマネージャーまたはヘルパーさんもサポートしており、事業費には市の福祉基金を上手く活用しているようです。
市が行う施策を市民に提供するサービスだと考えれば、マンネリ化することなく上質のサービスを提供し続けている、私が冒頭に申し上げたセブンイレブンの経営戦略に通じるものがあるのではないかと思います。
そして、これこそ篠原市長が言われる「あったかい市政」だと思うのですが、是非検討して頂きたいと思います。如何でしょうか。
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