2015年(平成27年)第1回定例会(3月市議会)
代表質問 創政クラブ 吉田善三郎
みなさん、おはようございます。
議席番号14番、吉田善三郎でございます。創政クラブを代表して、平成27年第1回定例会における質問をさせていただきます。
本題の前に、鳥取県の話題をひとつ、申し上げたいと思います。
今、東京一極集中と叫ばれる中で、地方の各県も、それぞれ地域の知名度アップ等に、知恵を絞りながら頑張っているところですが、皆さん、鳥取県のことは、どの程度ご存知でしょうか。私は余り、鳥取県のことは、よく知りませんが、強いて言えば鳥取砂丘と石破茂地方創生大臣の出身県であることぐらいでしょうか。その鳥取県の話ですが、それは、アメリカ大手のコーヒー店チェーン、スターバックスコーヒー・ジャパンが、いよいよ鳥取県へ、今年の夏、出店することになったという話題です。でも、このニュースの一体何が話題かと言いますと、スタバにとって、鳥取県への出店が、日本国内47都道府県で、最後の県であったということです。スタバが、そのことを意識していたかどうかは、定かではありませんが、鳥取県だけに、スタバ出店の「トリ」を飾ったということですね。
話はこれで終わりではありません。さて、これで、スターバックスコーヒーとしては、全国制覇を成し遂げることになり、会社として目標達成ができます。又一方で、鳥取県民としても、待望のコーヒーが味わえるということですから、皆さん、大喜びと言うところなんですが、実は、鳥取県では、ちょっと困ったことが起きたんですね。それは、あるテレビで、県内にスターバックスの店舗がないことを尋ねられた平井伸治県知事が、「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバ(砂場)はあります。皆さん、是非、鳥取砂丘へお越し下さい。」と、鳥取砂丘にひっかけて、「スタバがない県」を、むしろ「県の売り」にしていたわけです。ですから、鳥取県としては、「県の売り」を失うわけですから、喜んでいいものやらどうやら、大変複雑な気持ちなんだという、お話です。
ちなみにスタバは愛媛県では、松山市と新居浜市に出店しているようですが、当市にはありません。もし、そのことを尋ねられたら、「四国中央市には、スタバはないけど、日本一の紙のまちの、製紙会社のコウバ(工場)はあります。」と、言うところでしょうか。
それでは通告に従いまして順次質問させていただきます。
まず最初の質問は、まち・ひと・しごと創生と第2次総合計画についてお伺いいたします。
昨年5月、民間研究機関である「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会・座長の増田元総務大臣は、記者会見において、次のように指摘しました。日本における人口統計分析から、2010年と比較して、若年女性が半分以下に減る自治体を「消滅可能性都市」とし、その割合が近い将来、全国の49.8%に当たる896市区町村に上る見込みであると公表しました。ちなみに、資料によると愛媛県下では、20市町のうち13市町が、「消滅可能性都市」となっております。
ここに、その「地方消滅」が書かれた本があります。私も読んでみましたが、増田氏が言わんとするところは、近い将来、地方そのものが消滅してしまうようなショッキングな印象を与えますが、正確には、人口減少により「今の単位の地方自治体が、今のまま経営していたら潰れる。」ということを唱え、「地方自治体の破綻」の警告を発したということのようです。
また、増田氏は併せて「ストップ少子化・地方元気戦略」を示し、10の基本方針に基づく、総合的な戦略の推進を提言し、大きな話題となりました。
その後、全国的に人口減少問題への取り組みの機運が高まり、安倍総理は地方創生が内閣の最重要課題であると随所で発言し、第二次安倍内閣発足と同時に地方創生担当大臣を設置するとともに、政府内に新組織である「まち・ひと・しごと創生本部」を立ち上げました。また、昨年11月には、「まち・ひと・しごと創生法」が成立。年末には、「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」、及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定され、都道府県及び市町村においても、平成27年度にかけて、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定することになっていると聞いております。
四国中央市においては、平成27年度から「四国のまんなか 人がまんなか 人を結ぶ 心を結ぶ あったか協働都市」を将来像に定めた、第2次総合計画によるまちづくりが始まるわけですが、篠原市長は、今回の地方創生の取り組みをどのように位置付けて取り組んでいかれるのか。以下何点か、質問させていただきます。
まず1点目として、全国で約半数の自治体が「消滅可能性都市」とされていますが、増田座長が示した人口統計の分析の概要と当市の状況を、どのように分析されているのか、お伺いいたします。
次に2点目として、閣議決定された「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び、もう一点、これは広報3月号にもでておりましたが、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の内容はどういうものか、お伺いいたします。
次に、3点目として、当市における地方創生の取り組み状況と今後の予定、また、第2次総合計画との連携について、お聞きできたらと思います。
最後に4点目は、国の補正予算の目玉として、地域住民生活等緊急支援のための交付金として4200億円が計上され、そのうち「地方創生先行型」として1700億円が交付されるようですが、交付金の内容と、当市への交付額、又、どのような事業を予定しているのか、お伺いできたらと思います。
次に、大項目2の質問は、市民文化ホールの建設についてお伺いいたします。
市民文化ホール建設事業につきましては、合併当時の新市総合計画の中に示された市の重要施策に位置づけられ、消防防災センターの建設とともに、四国中央市となって、初めての大型公共事業であり、その進展には、市の内外から注目を集めているところです。私のまわりの市民の方からも「いつできるんですか」と聞かれたり、「早くできて欲しい」と、待ち望む声が多く聞かれます。
私たち議員も、市議会や議員勉強会などで、市から説明をいただき、予算審議の際には、慎重かつ十分な審議を重ねてまいりましたが、皆さんご案内のとおり東日本大震災の復興事業の本格化や、大地震を機に全国で行われている学校・病院・福祉施設等の耐震補強工事などを背景に、全国的に大型公共事業における入札不調や不落が伝えられております。そのような中で、当市の文化ホール建設事業におきましても、平成25年以降、市が行った3度の入札において落札者がなく、具体的なホールの姿を見るまでには至っておりません。
そもそも、新しい市民文化ホール建設事業については、老朽化した三島会館と川之江会館を統合して、新しい四国中央市にふさわしいものに建て替えるもので、
財政的に有利な合併特例債を使い、平成31年度までに完成することが、最重要課題となっていると伺っております。
現在、市の文化施設は、消防防災センター建設に伴い、市民会館三島会館が閉館したことにより、川之江会館と土居文化会館のみの稼働となっており、川之江会館については、老朽化も著しく、利用者からは、イベントや会議等の施設不足を解消するために、一刻も早く市民文化ホールを完成させて欲しいとの声をよく聞きます。文字通り白紙、あるいは振り出しに戻った市民文化ホール建設事業ですが、以下2点ほど質問させていただきます。
1点目は、これまで3度にわたる入札不調を受け、12月議会において、新たに設計を行うために、設計委託料3600万円と次年度以降の債務負担8400万円が計上されていますが、再設計を行うという判断に至った経緯についてお聞かせ願えたらと思います。
次に、2点目として、これまでの設計は白紙に戻し、現在あらためて、基本設計及び実施設計を委託するための入札公告を、もう既に実施していると伺っております。しかしながら、平成31年度の合併特例債の使用期限のことを考えると、今後の日程は、大変タイトなものになってくると思われます。今後、設計・建築の入札に至るまでの過程及び、建設から完成までのスケジュールをお伺いできたらと思います。
次に大項目3の質問は、川之江地区まちづくりについて、お伺いいたします。
大項目2で質問させて頂きましたように、新しい市民文化ホールの建設工期の遅れが少し心配されるなか、老朽化したした市民会館三島会館跡地については、現在、消防防災センターとして整備されておりますが、同じく市民会館川之江会館については、市民文化ホール建設後に取り壊され、その跡地が、川之江地区まちづくりの中心になると、お聞きしているところです。
川之江会館跡地を含む川之江地区については、新たなステージとしての川之江地区まちづくりの事業計画が進み、昨年7月に「川之江地区まちづくり実施計画」が、まとめられたことは誠に喜ばしく、今後のまちの活性化、あるいは、賑わいを取り戻す起爆剤になるのではないかと、大いに期待するところであります。
そこで、川之江地区まちづくり事業について、以下何点かお伺いいたします。
まず1点目は、昨年7月にまとめられた、「川之江地区まちづくり実施計画」について、この計画を策定した背景と目的についてお聞きできたらと思います。
次の2点目として、この計画の策定は、どのように進められたのでしょうか。当市は協働のまちづくりを標榜しておりますが、策定段階では住民とのワークショップも、何回か開催されたと聞いております。住民の考えや意見、要望と言ったものが反映されているものになっているでしょうか。計画策定に当たっての手法と経緯など、お伺いできたらと思います。
次に3点目として、事業の対象範囲についてですが、計画では、川之江小学校区全域の約600ヘクタール、約5200世帯になっているようですが、実際に事業を推進していく地区は、どのような範囲で考えられているのでしょうか。市民会館川之江会館跡地だけでなく、商店街、駅、道路、文化施設なども範囲に含まれているのでしょうか。さまざまな整備には時間もかかると思いますが、整備の範囲、具体的事業内容、スケジュールをどのように考えているのか、お伺いいたします。
次に4点目として、地域交流センターの施設内容と建設スケジュールについてお伺いいたします。この地域交流センターについては、市長の施政方針でも述べられましたが、川之江地区まちづくりの中心拠点として、市民会館川之江会館跡地に整備されるものと伺っております。
ここでひとつ心配になるのは、市民文化ホールの建設予定時期のずれ込みです。市民会館川之江会館は、現在、三島会館がなくなり、新しい市民文化ホール建設の目処が未だ付いていない中で、その老体に鞭打って、地域の文化交流の場として、耐えて頑張って稼働しているところです。3月22日にも、川之江高校吹奏楽団スプリングコンサートが開催されるやに聞いております。その川之江会館は、市民文化ホールができるまで頑張るしかないのですが、新しい市民文化ホールが運用開始しない限り、川之江会館の取り壊しができないということになれば、その跡地に整備予定の地域交流センターの建設も、そうスムーズには行かないのではないか、と思われます。合併特例債が使える平成31年度末までの日程が、非常に厳しくなってきている状況の中で、どのような方法、手順で、地域交流センターを整備していくのか、少し心配になります。聞くところによりますと、川之江会館の道を挟んだ東側の民有地を購入する計画もあるようですが、どのように駐車場等を確保しながら計画を進めていくのか、地域交流センターの建設スケジュールをお聞きします。それと、もうひとつ、地域活性化のための中心拠点とするためには、どのような施設が入るのか施設内容についてもお聞かせ願えたらと思います。
最後に、予算規模と財源についてです。今回の計画で実際に事業を推進していく区域だけでも、相当広い範囲ということになります。そう言ったまちづくり整備事業となると、多額の費用がかかるのではないかと思いますが、予算規模はどの程度なのでしょうか。また、合併特例債等も含めた財源の確保は、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、大項目4の質問は、こども医療費無料化拡大について、お伺いいたします。
平成27年度事業の中に、継続事業として、こども医療費助成事業の2億8363万円が計上されております。
説明資料によりますと、子育て充実による次世代に続くまちづくりの一環として、就学前までの医療費完全無料化と、小学1年生から中学3年生までの入院医療費無料化に加え、新たに小学1年生から中学3年生までの通院医療費を助成するというものです。
新たな拡大分の、中学3年生までの医療費無償化は、平成27年10月からの実施を見込んでおられるようですが、これにより、当市では中学3年生までの医療費については完全無料化されることになります。
これは、四国中央市のあったか市政を標榜する、篠原市長のお考えに相応しい施策であるのと同時に、子育て世代の市民を含む、若い世代の、皆さまへの強力な子育て支援の発信になると同時に、広く市民にも歓迎されるものと思います。また、少子高齢化が進み人口が減少している当市の活力を維持していくためには、こどもを産み、育てやすい環境づくりは、これからのまちづくりに、欠かせない施策であると思われます。
そこで最初にお伺いしますのは、今回いよいよ、このこども医療費無料化拡大を決断された、数年来の篠原市長の思いをお聞かせ願えたらと思います。
次に2点目として、愛媛県内のこども医療費助成の実施状況について、お伺いします。
中学3年生までの医療費を無償にした場合の、拡大にかかる費用については、昨年12市議会で理事者から示されましたように、市単独で年間約1億5000万円と、決して少なくない額ということで、負担も大きいのですが、全国的に進んでいる少子化に歯止めをかける対策として、当市において、ご家庭での子育てにかかる費用を少しでも軽減することは、大変重要な施策のひとつであると思います。
そこで、愛媛県内の当市以外の各市町の助成状況は、どのようななっているのか、お聞きいたします。
最後に、国や県からの補助についてお伺いします。
当市における、昨年の平成25年度決算のこども医療費をみてみますと、約2億276万円でした。そして、今議会で上程されている平成27年度のこども医療費助成事業は、年度途中の10月から始まる医療費無料拡大分約6000万円を含めて約2億8363万円の計上となっております。ですから、その次の年、平成28年度も、更に増えることが予測されます。
私は、こどもの医療費助成等、子育て支援事業については、全国的な課題として少子化対策が叫ばれる状況の中、その多くは本来、国の施策として実施するべき事業であると思うのですが、今の国の支援体制はどのようになっているのでしょうか。また、県からの支援は、どの程度あるのでしょうか、お伺いいたします。
次に大項目5、最後の質問は、えひめ国体の準備状況についてお伺いいたします。
「君は風 いしづちを駆け 瀬戸に舞え」のスローガンのもとに、平成29年9月30日から10月10日までの11日間、愛媛県下各地で開催される「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」まで、あと900日余りとなりました。
昨年開催されました長崎国体におきましては、四国中央市からも31名の選手が出場し、愛媛県としても目標であった天皇杯20位代を見事クリアして21位と、えひめ国体での天皇杯獲得に向けて競技力の向上は順調に進んでいるものと思います。
皆さんご案内の通り、当市で行われる競技種目は、軟式野球、フェンシング、ラグビーフットボールと、空手道の4競技と、公開競技の綱引きを含め、5つの競技が予定されておりますが、競技力の向上は勿論のこと、当市での開催競技を成功させるためには、市長の施政方針演説にもありましたように、行政だけでなく、市民総参加での取り組みが必要不可欠であると思います。つまり市民、一人ひとりが積極的にえひめ国体に関わり、チーム四国中央市で開催機運の醸成を図っていくことによって、国体終了後においても市民協働によるまちづくりにつながるものと考えます。
また、競技会場の整備については既存施設を最大限に活用し、中央競技団体からの指摘事項を踏まえて、補助事業による財源確保も検討しながら、リハーサル大会の開催される平成28年中の整備完了を目指しているとのことです。国内最大のスポーツの祭典であり、日本一を競う場にふさわしい大会として、全国から参加する選手が持てる力を存分に発揮できる会場となるよう、県、競技団体と緊密な連携を図りながら、改修計画に沿って実施していく事が重要であると考えます。
そこで以下何点か、お伺いいたします。
まず、1点目は、えひめ国体開催に向けた準備として、平成27年度にはどのような取り組みを予定されているのか。その中でも市民総参加となるような取り組みとして、どのような事業を実施していくのかお伺いいたします。
次に、2点目として、競技施設の整備についてですが、各会場それぞれの整備の内容と、その進捗状況をお伺いするのと、併せて、事業予算と財源はどのようになっているのかお伺いいたします。
次に、3点目として、えひめ国体を四国中央市で成功させるためには、市民のみなさんへの広報と同時に、市民の皆さんにご協力を頂き、チーム四国中央市で盛り上げていくための体制づくりが重要かと思われます。どのような体制づくりをしていくのか、お伺いいたします。
最後4点目として、宿泊の受け入れについてですが、国体期間中の当市における、選手・監督、役員などの大会関係者等の宿泊者数の見込み人数を当市では何人くらいとみているのか。その宿泊者見込み人数に対して、現在の市内の宿泊施設で対応できるのか。不足分があるとすれば、どのように対策をとって行くのか、お伺いいたします。
以上で、創政クラブを代表としての質問を終わります。よろしく、ご答弁のほどお願いいたします。 有難うございました。
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