2015年(平成27年)6月議会一般質問
(一問一答方式)
議席番号14番、創政クラブ、吉田善三郎です。どうかよろしくお願い致します。
今年も、6月13日(土曜日)にあった、「粗大ごみ回収」ボランティアに参加しました。壮年会と青年団の約50名程が参加し、自分たちのトラックやダンプを持ち寄り、地域の約1000戸を回ります。毎年のことですが、今年もトラック延べ台数10台以上の粗大ごみが回収されましたが、その中には約80台の古い自転車のほか、ダブルベッド、応接ソファー、ジュウタン、食卓・椅子などがあり、大物として今年は、エレクトーンが出てきたのには、みんな大変驚きました。地域では、高齢化が進み、不要になった大物家具や楽器などの処分に困ってる方が大勢おいでて、当日は、皆さんから感謝の言葉を沢山頂きました。
終了後の慰労会では、メンバー会員皆で、美味しいビールをいただきながら、この「粗大ごみ回収事業」は、今後ともずーっと続けていこうと盛り上がったわけですが、その話の中で、「昔は市から補助金が出て、少しでも助かったのになー」と、市に理解を求める本音がポロリと出ました。このポロリが、市当局に今日、伝わったかどうかは、今後の施策に期待したいと思います。それと、私も永年、壮年会のメンバーとして参加しておりますが、表向き、若く見えますが、今年で古希になりました。ですから、この粗大ごみ回収のあとは、2〜3日、筋肉痛になりますが、それでも、この「粗大ごみ回収」ボランティアだけは、これからも、私の体力の続く限りは、参加したいと思っております。
それでは通告に従いまして、順次質問させていただきます。
まず最初の質問は、大項目1として、当市における災害時の業務継続計画、これは略してBCPと言われますが、そのBCPについて、関連項目も含めてお伺いいたします。
皆さんご案内のとおり、当市では、この度、第二次四国中央市総合計画が策定されました。その中に防災・減災対策の強化が挙げられておりますが、集中的な豪雨などによる崖崩れや水害への対応、又、近い将来発生するであろう、南海トラフを震源とする地震への備えなど、災害に強いまちづくりに向けての課題は、ます大きくなってきているとしています。
私たちは、このような大規模広域災害に備え、一刻も早く防災体制の強化や、地域防災力の向上に務めると同時に、地域防災計画の見直しと運用に取り組むことが課題であると思います。
そこで、まず当市の地域防災計画についてですが、この程「四国中央市地域防災計画」の平成26年9月改訂版ができました。この「地域防災計画」については、これまでに多大な時間と労力と経費をかけて作り上げてきたものと思われますが、私の勉強不足もあって残念ながら、この計画の全容について十分に目を通せていないというのが現状です。
[ 1 --(1)] そこで最初にお伺いするのは、この「地域防災計画」(実際の図書を示す)のどこが変わったのか、修正された項目と、その内容を教えていただけたらと思います。
[ 1 --(1)A ] 有難うございます。では次に、地域防災計画についてもう一点、市民への周知についてですが、この「四国中央市地域防災計画」は、(実際の図書を示す)このように、大変ボリュームがあって、内容も多岐に渡っております。市のホームページにも掲載されているようですが、市民は、まだまだ内容についての把握はできていないのではないかと、私は思うのですが、例えば、第3編の地震災害対策編を見てみると、「住民の果たすべき役割」として、平常時と地震発生時のやるべきことが事細かに列挙されておりますが、私は、市民の皆さんに、このあたりの事が告知できているのかどうか、不安に思います。このようなものが出来ました、災害の時は、このような計画になっていますよ、という内容の説明などはこれまでどのようにされてきたのか、又、今後どのようにしていくのか、お伺いいたします。
[ 1 --(1)B ] それでは、もう一点、地域防災計画の中に、災害時応援協定の締結状況が示されていると思いますが、その締結数と内容を教えていただけますか。
コメント
有難うございました。当市では、企業や医療機関など41の協定を締結しているとのことでした。
西条市では、「避難所などの家庭ごみを、無償で収集運搬してもらうという協定」を市内の一般廃棄物収集運搬受託事業者13社でつくる環境協同組合と協定を結んだと、先日の愛媛新聞で報じられておりました。当市でも参考に出来ると思います。今後共このような災害時における業者や企業との応援協定は、幅広く締結していけたら良いのではないかと思います。
[ 1 --(2)] 次に、今回、私が一番お聞きしたかった項目である、災害時の業務継続計画(略してBCP)について、お伺いいたします。
先月5月27日付けの日本経済新聞に、次のような記事が掲載されておりました。それは、自治体の災害時のBCPは、全国市町村の8割が未策定である。と大きく見出しがあり、概ね次のような内容のものでした。曰く、「全国の市町村で大規模災害などの発生時に行政機能を継続していくためのBCPの策定率が13%に留まっている。自治体のBCPが注目されはじめたのは東日本大震災後である。ここからが重要な部分ですが、それまでは、自治体の地域防災計画は、災害対策基本法に基づいて策定されたものであって、庁舎や職員の被災を前提としない内容であった。しかし東日本大震災では庁舎や職員の被災で、災害対策や必要な業務の機能が失われました。こうしたことから災害時の行政機能の維持や初動体制の確立が課題となり、政府は自治体にBCPの早期策定を促している。」としています。内閣府や総務省消防庁の調査結果は、2013年8月時点で、BCPを策定している都道府県は60%で少し多めですが、市町村は13%ということで、市町村レベルでの策定の遅れが目立っております。
そこで、BCPについて、まずお伺いするのは、内閣府から策定をして欲しいといわれている、BCPとは、一体どういうものなのか、この際市民に分かりやすく、説明をお願いできたらと思います。
[ 1 --(2)A ] それでは、私が冒頭お尋ねした当市の「地域防災計画」とこの業務継続計画(BCP)とは、一体どこがどう違うのか、その違いはどこにあるのか、その辺りを分かりやすく説明をお願いいたします。
[ 1 --(2)B ] 有難うございました。今のご説明では、地域防災計画は、市庁舎や職員の被災は特に想定していないのに対し、BCPは、災害発生の非常時に庁舎、職員、情報通信などの被災を想定し、優先される必要最低限の業務を目標とする時間、時期までに実施できるようにする為の計画であるとのことでした。
又「地域防災計画は防災の危機管理計画」であるのに対し、「業務継続計画(BCP)は、行政の危機管理計画である」とおっしゃられたのは、大変分かりやすい表現だったと思います。
それでは次に、BCPの策定状況についてお伺いいたします。まず内閣府からの作成通知は、いつごろ届いたのかと、当市における現在のBCPの策定状況は、どうなのか、お伺いいたします。又、愛媛県と愛媛県下20市町の策定状況も、あわせてお聞きできたらと思います。
[ 1 --(2)C ] ご答弁では、愛媛県が策定済で、20市町では、6市町が策定済みで、2市町が策定中、12市町が未策定ということだったと思います。それで、当市は、この12市町の方に入っているわけですね。
私はネットで、愛知県豊田市と大府市のBCPを見てみましたが、重要な項目が網羅され、かなり充実したものになっております。これは確かに、策定するとなると骨が折れるなーと思いました。そこで内閣府は簡略版を作ったわけですが、これだと優先して策定すべき6要点が抽出されたものになっていて、策定しやすいのかな、と思います。
その6要点を紹介しますと、@首長不在時の職務代行順位と職員の参集体制、A本庁舎被災に備えて代替庁舎のリスト、B非常用発電機や燃料、水、食料の確保、C防災無線や衛星電話の準備、D戸籍など重要データのバックアップ、E災害発生1週間までの優先業務の整理。などとなっています。
さて、そこでですが今後、当市においてBCPを策定するのかどうか、これが重要なポイントになりますが、そこをお聞きするのと、策定をするのであれば、どのような計画で進めていくのか。簡略版をどう考えていくのか、お伺いいたします。
[1 --(2)D] ただ今、野村消防長からは、「BCPは策定しなければなりません。」との力強いご答弁を頂きました。そして、進め方としては、内閣府から市町村向けに示された簡略版の重要6要点に主眼をおき検討していくとの、お考えだったと思います。
災害はいつ起きるか分かりません。今回の私の質問で、当市がBCPを策定するという答弁を頂きました。とにかく早急な策定を望むところでございます。
そこで、最後にもう一点、戸籍など重要データについてですが、このICT部門のバックアップの現状は、どうなっているのか、お伺いいたします。
コメント
毎日のデータバックアップや、市内の別の場所へのデータ保管をしていることをお聞きして、少しは安心しました。いずれにせよ、当市での一日も早いBCPの策定を期待しております。(答弁不要)
[ 1 --(3)] 次に、当市の組織上、危機管理体制を担う部署についてお伺いいたします。防災時の危機管理は、今や地方自治体にとって非常に重要な役割を担う部署といっても過言ではないと思います。全国的に見てみても、防災対策や安全・危機管理を担う部署は、組織上結構上位の位置に組み込まれているように思います。
例えば愛媛県の行政組織一覧表を見てみますと、「防災安全統括部長が副知事のすぐ下に位置し、各部長を束ねる形になっています。
また、今後、地域防災計画あるいは、今回のBCPのような重厚な指針を作っていく場合に、今の当市での体制で大丈夫か、組織上現在の消防本部の中にあるひとつの安全・危機管理課で大丈夫か、組織上やスタッフの人数、マンパワー的に負担が大きすぎないか等、心配なところがあります。お聞きしますと、当市の安全・危機管理課は防災に特化した課ではなく、課内には消防のいろいろな係りがあり、そのうちのひとつの係りとして危機管理対策係があるのが実情のようです。
その辺り一考の余地があるのではないかと思います。
今後の地域防災や災害対策、BCPあるいは危機管理といった側面から見て、当市の組織機構が対応できるものになっているのどうか、組織改革・改善も含めて、お考えをお聞きできたらと思います。
コメント
この組織・機構の見直しについては、今計画中の新庁舎建設にあわせて、新庁舎と消防防災センターとの連携や、災害時の対応・対策の体制の検討を是非お願いしたいと思います。(答弁不要)
有難うございました。
これで、大項目1の質問を終わります。
次に大項目2、選挙年齢が「18歳以上」に引き下げられる公職選挙法改正案が成立したことを受けて、以下何点か質問させていただきます。
この度、選挙権年齢が、20歳以上から「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が成立し、来年夏の参議院選挙から高校生を含む約240万人の18歳、19歳の新しい有権者が加わることになります。
これは、歴史的に見ても画期的なことです。今から100年以上も前、明治22年では、選挙権を持つ人は、25歳以上で納税額15円以上の男子だけでした。当時の15円は現在の物価で計算すると、60万〜70万円位だそうですので、いかに選挙が富裕層だけの特権だったかということが言えます。その後、大正14年には納税額要件は撤廃されましたが、依然として男子のみで年齢も25歳以上ということでした。そして、現在の20歳以上の男女が投票できる完全普通選挙になったのは昭和20年(1945年)のことですから、今回の改正は、実に70年振りの歴史的な選挙法改正と言えるでしょう。
とは言え、海外では、選挙権年齢は、すでに「18歳以上」が主流のようです。国立国会図書館の調査では、197の国・地域のうち、8割以上が18歳以上としています。そして特に主要8ヶ国(G8)では、日本以外の7カ国全てが18歳以上となっています。このような現況からみれば、日本もこれでやっと世界の仲間に入れたのかな、とも思うわけでございます。
[ 2 --(1)] そこで、まず最初にお伺いしますのは、今回の選挙年齢引き下げにより、全国では約240万人の18歳、19歳が新しく有権者に加わる見通しであるとのことですが、当市では、新たに何人の有権者が増えるのでしょうか。全有権者のうちのパーセンテージも含め、お伺いいたします。先月5月末あたりの数字で結構かと思います。
[ 2 --(1)A ] 只今のご答弁では、18歳人口が885人、19歳人口が809人で、合計1694人ということで、全有権者に占める割合は2.2%とのことでした。
これを多いとみるか、そうでもないとみるかは、意見の分かれるところでしょうが、ただハッキリ言えることは、市議会議員選挙では、1694票あれば、ベスト10位以内の上位当選間違いないでしょうから、大きいですよね。それと、これらの若い票の行方が20代、30代にも影響を与えるのではないでしょうか。
では、次に、市内には3高校がありますが、今回、選挙権を得る高校生は何人になるでしょうか、お伺いいたします。
[ 2 --(1)B ] では、仮に来年夏の参議院選挙では、満18歳になっている者が投票できると言うわけですが、その投票権が得られる日は、どのように決められるのでしょうか、お伺いいたします。
[ 2 --(1)C ] 只今のご答弁では、投票権が得られるのは、投票日ではなくて、投票日の翌日に満18歳の誕生日を迎える者までが、投票権があると言うことなんですね。
そうするとですね、投票日の翌日が誕生日の者は、期日前投票期間と投票日には、まだ満18歳になっていません。満18歳になっていないのに、投票権があって、投票できると言うことなんですね。
そういう理解でよろしいでしょうか。
[ 2 --(1)D ] この場合にですね、投票日の翌日が満18歳の誕生日の者は、選挙権があるにも関わらず、18歳に達していないんだから投票できないと思い込み、選挙権を行使しそこなう恐れがありますね。この点に関しての防止策は、何かありますでしょうか。
コメント
年齢要件は、公職選挙法によるところですが、今回の選挙権年齢18歳というのは、丁度高校3年生なんですね。そして同じ高校3年生の同級生の中で、選挙権がある者とない者に分かれます。それだけに、この選挙人の登録資格の年齢要件については、慎重に実施して欲しいと思います。(答弁不要)
[ 2 --(2)] では次に、当市の選挙投票率について、お伺いいたします。投票率については国政選挙、地方選挙を問わず、全国的にも、ここ数年ず〜っと下がる傾向になっていて、特に若者の投票率が悪くなってきています。総務省によれば、2014年の衆議院選挙における20代の投票率は、年代別で最低の32.58%で、全体平均の52.66%を大きく下回っています。
皆さんご案内の通り、当市の投票率も悪く、愛媛県下でいつも最下位かブービーに甘んじているのが現状です。私は、今回の選挙年齢引き下げを機に、これが当市の投票率アップにつながればと思うわけであります。
そこでお伺いします。当市は愛媛県内の自治体でも毎回、投票率の悪さは頭の痛いところですが、その中で当市の年代別の投票率はどのようになっているのか、お伺いします。昨年の県知事選挙と衆議院選挙のデータをお示し願えたらと思います。
[ 2 --(2)A ] 今のご答弁を聞いて愕然とするわけですが、特に昨年11月の県知事選の20代の投票率は、15.84%なんですね。又12月の衆議院議員選挙でも、当市の20代の投票率が20.43%と言うことでした。
これは5人に1人しか投票に行っていない訳ですから驚きです。それに比較して、60代の投票率は59.75%と言うことですから、60代のわずか3分の1の若者しか選挙に参加していないということが分かります。
この20代の20.43%という投票率について、選挙管理委員会としては、どのように分析されているでしょうか、お聞きできたらと思います。
[ 2 --(3)] 若年層の投票率の低さに関しては、選挙管理委員会としても今後、教育と啓発が必要とお考えのようですが、では、次に、選挙管理委員会と事務局構成メンバーの陣容と組織、その役割と主要事業を教えてください。
[ 2 --(3)A] 選管の役割は、選挙人名簿の作成・管理をはじめ、選挙が公明かつ適正に行われるよう、あらゆる機会を通じて啓発に勤めているとの事でした。
では、今回、18歳、19歳の若者が選挙権を得るこの機会に、当市の選挙管理委員会としては、小・中・高校生に対して、どのように選挙啓発や教育をしていくのか、お伺いいたします。
コメント
今お聞きした事業展開、あるいは、もっと積極的に選挙啓発事業をやるとなりますと、私の感覚としては、選挙管理委員会事務局のマンパワーが、大幅に少ないのではないかと思います。本気で投票率を上げるとなると、事務局員を増員する必要があるのではないかと思います。これは副市長への提言としておきます。
[ 2 --(4)] それでは最後に、小中学校及び高校の教育現場での対応についてお伺いいたします。学校現場ではどう対応するのか。これは小・中・高校まで含めてのことですが、県内では政治への関心の高まりに期待する一方、教員の一言一句が生徒の思想に影響を与えかねないのではないかと懸念する声もあるようです。文部科学省と総務省は、選挙の意義を解説する副教材を、この夏にも高校生に配布する方針ということですが、教育現場において、どう対応して行ったら良いのか心配する声もあります。教員の中立性の徹底も大変難しい課題だと言えます。そのあたり当市の選挙管理委員会並びに教育委員会としては、どのように対応していくのか。選挙管理委員会と教育委員会との連携も当然必要になってくると思います。
そのあたり、お伺いできたらと思います。
(まとめ)有難うございました。今回の選挙権は、求めて奪い取ったというより、与えられた感のある選挙権だとも言われております。私の今回の質問は、70年ぶりに公職選挙法が改正されたことを受けて、是非ですね、当市の若者が政治に関心を持ち、投票への興味を持ってもらい、投票率アップにつながってくれればとの思いで、質問させて頂きました。
私たち市議会では、この8月4日に、若者に政治に対し興味を持ってもらおうと、愛媛県で初めてとなる「高校生議会」の開催を予定しております。これは、私たち市議会の活性化の一環でもあるわけですが、今回は教育委員会からの多大なご支援をはじめ、市内三つの高校のご理解、ご協力をいただき、開催の運びとなりました。近い将来選挙権を得る高校生が、この議事堂に会し、福祉、教育、環境や、まちづくりに関して市長をはじめ理事者に質問をなげかけることは、何事にも代え難い体験になると思います。そのことが、若者に、少しでも当市あるいは日本の政治・行政に、興味を持ってもらうきっかけになればと思います。
当市も、もうそろそろ、投票率最下位を脱出しても良い時期です。このことを本気で考えるならば、70年ぶりの選挙制度の改革をチャンスと捉え、スタッフの充実や、広く啓発アイデアを集めとかして、頑張ってみても面白いのではないでしょうか。
来年の参議院選挙の投票率が大変楽しみです。
終わります。
有難うございました。
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