2019年3月市議会 新風会代表質問
皆さん、おはようございます。議席番号14番、新風会・吉田善三郎です。新風会を代表して質問をさせていただきます。
質問に入る前に、先日私は、坊ちゃん劇場で行われているミュージカル「誓いのコイン」を観て参りました。このミュージカルは、皆さんご案内の通り、日露戦争時、心身ともに傷ついたたくさんのロシア兵捕虜が送り込まれてきた松山が舞台で、目を負傷した捕虜のニコライと献身的に看護にあたったサチの間に芽生えた愛と感動の物語です。その、主役のサチを演じているのが、元タカラジェンヌで四国中央市出身の帆風成海さんですから、私も心からの声援を送ってまいりました。
この日も坊ちゃん劇場はほぼ満席で、目の前の舞台で繰り広げられる歌あり踊りありの迫力ある演技に、観客の皆さんも感動の涙を流しておりました。
まだ、ご覧になっていない方は是非、ミュージカル「誓いのコイン」の観劇をお勧め致します。
それでは通告に従いまして順次質問させて頂きます。
1最初の質問は、平成31年度当初予算編成方針についてです。
まず、現在の日本経済の状況を見てみますと、アベノミクスの取り組みの成果として、平成24年2月から始まった景気回復の期間は、高度経済成長期の「いざなぎ景気」を超え、戦後最長の長さとなる見通しになるなど、経済は大きく改善しています。
また、企業収益の回復が雇用・所得環境の改善に結びつくなど、経済の好循環は着実に回りつつあり、2019年10月に予定されている消費税率引き上げに伴う消費の平準化につきましても、あらゆる施策を総動員し、経済の回復基調が持続するよう対策を講じていくこととされております。
次に、本市を取り巻く経済環境を見てみますと、基幹産業である紙産業を中心として、工場や倉庫などの新築が増加し、設備投資も進んでいます。企業収益や個人所得につきましても順調に改善しているものと感じておりまして、このことは、平成29年度決算における個人市民税や法人市民税の3年連続増収に表れているものと考えております。
このように、本市の地域経済においても好循環が回り始めていることは、アベノミクスによる経済回復が背景にあると思われますが、これに加えまして、本市がこれまで取り組んできました合併特例債を活用した公共投資や企業立地促進奨励金などの産業支援施策の成果が現れてきているものと考えておりまして、篠原市長の手腕を高く評価しているところでございます。
そこで初めに、(1)政府の経済対策と本市の税収見通しについてお尋ねいたします。
内閣府が毎月公表しております月例経済報告を見てみますと、「景気は緩やかに回復している。」とされており、先行きについても、「緩やかな回復が続くことが期待される。」としています。この景気回復の税収見通しに与える状況をどのように分析し、予算に反映したのか、
お示し下さい。また、本年10月に予定されている消費税率10%への引き上げに伴う需要変動対策のうち、市財政に影響を及ぼすものとして、まず、自動車や住宅関連の減税を挙げることができます。また、幼児教育の無償化や低所得・子育て世帯向けプレミアム付商品券などの施策も予定されていますが、これらの施策に対する財源措置も気になるところであります。
さらに、消費増税以外でも、地球温暖化防止のための施策として、森林環境税が創設され、市町村にも森林環境譲与税が交付されることとされています。
このように平成31年度における歳入の構造は、政府の経済対策等により、大きく変わろうとしていますが、これらの施策をどのように評価し、予算編成に反映させたのかについても、合わせてお示しください。
次に、(2)市民福祉の向上と財政健全化の両立を図るための取り組みについて、お尋ねいたします。平成31年度当初予算書の添付資料として提出されている「当初予算大綱」や「当初予算(案)のポイント」を見てみますと、今回の予算編成は、市民福祉の向上と財政健全化の両立を目指した予算であることが明記されております。地方交付税における合併算定替の縮減など予算制約が進む中で、どのような工夫を凝らし、どのような形で予算案に反映したのか、その取り組み内容をお示しください。
次に(3)点目として、合併特例債の発行状況と今後の見通しについて、お尋ねいたします。
合併特例債の発行期限につきましては、合併当初は、合併年度及びこれに続く、10ヵ年とされていたところですが、その後、東日本大震災の影響を踏まえ、発行期限が5ヵ年延長されたところでありまして、本市における期限は、平成31年度とされていたところであります。このような状況の中、最近の全国各地での大規模災害の多発や建設需要の高まりを背景として、昨年4月の改正特例法の成立により、さらに5ヵ年の再延長が可能となったところであります。そこでお伺いします。平成31年度は、これまで予定していた発行期限の最終年度でありますが、これまで発行してきた合併特例債の合計額はどのくらいの額になっているのか、また、発行限度額に対して、どれだけの残額があるのかをお示しください。また、発行限度額に対して残額があるのであれば、新市建設計画の延長により、平成32年度以降も合併特例債を活用することが可能になると思われますが、今後の計画変更と活用事業の見通しについてもお示し下さい。
次に、大きい項目2の質問は、市民文化ホールの管理運営についてです。
現在建設中の市民文化ホールは、本年5月の竣工に向け、工事が順調に進捗していると伺っており、開館後は新しい賑わいの核となり、本市のシンボルあるいはまちづくりの拠点となる施設として大いに期待されています。その市民文化ホールの管理運営については、指定管理者制度を導入することとしており、先に12月市議会において「NPO法人四国中央市公共施設管理運営センター」が指定管理者として選定されたところです。
そこでまず(1)点目にお伺いするのは、市民文化ホールの開館後の管理運営業務についてですが、管理運営を任されるNPO法人の体制と管理運営業務の具体的な内容についてお教え願えたらと思います。
次に(2)点目は、市民文化ホールの開館に向けた準備業務についてです。
8月23日の開館までの間においても備品の納入や開館に向けた準備など様々な準備が必要であり、スタッフのトレーニングなどを含め、開館後の円滑な管理運営を目指すための重要な期間であると伺っております。
そこで、開館までの期間に行う事業など準備業務の具体的な内容についてお伺いできたらと思います。
次に、大きい項目3は、四国中央市、新居浜市、西条市の3市を対象とした東予東部圏域振興イベント「えひめさんさん物語」についてお伺い致します。
我が国が地方創世の時代を迎えた今日、愛媛県内の東部に位置する3市が、それぞれが有する地域特性を生かすとともに共通課題を解決しながら、一体的な地域の活性化を図っていくことは誠に有意義なことです。
平成31年4月20日から11月24日までの219日間にわたり開催される予定の当イベントは、当圏域の地理的・歴史的特性である「山」とその恵みに育まれた「ものづくり産業」を切り口として、“環境”や“食”の視点も取り入れたストーリー性のあるテーマを構築して、当圏域の魅力を県内外に広くPRし、交流人口の拡大や定住・移住の促進を図り、更には自然環境の保全、実需を伴う観光振興やものづくり産業を支える人材確保といった共通する地域課題の解決につなげるイベントと伺っております。
そこでまず、(1)お尋ねするのは、「えひめさんさん物語」のプログラム展開計画についてです。
6月市議会において、東予東部圏域振興イベントは、6話(6っつのお話し)つまり、「ものづくり物語」・「子どもの物語」・「水の物語」・「山の物語」・「あかがね物語」・「紙の物語」の6っつのストーリーで構成されるコアプログラムと、「市民のチャレンジ物語」として圏域で活動する、住民グループ・企業・団体が企画運営するチャレンジプログラムの構成となっていると伺っておりますが、開幕が4月20日と迫っている中、「えひめさんさん物語」のプログラム展開計画をお示し願えたらと思います。
また、(2)項目目としまして、四国中央市を会場として開催されるイベント内容についても、合わせてお示し願えたらと思います。
それでは次に、大きい項目4、国道11号川之江三島バイパスの延伸についてお伺いいたします。
市内を東西に貫通する現道の国道11号は、全国有数の製紙関連産業が集積した工業地帯を通過する、四国中央市の産業・経済を支える大動脈であり、通勤・日常生活を支える生活道路としての役割もある道路です。
しかしながら、国道11号は慢性的な交通渋滞や交通事故により、通勤、通学や救急、消防などの市民生活に大きな支障を及ぼしており、その機能を十分に果たしていない現状であります。
また、海に近いために津波浸水の影響も予想されており、南海トラフ地震等の災害時の緊急輸送道路としての役割に対しても課題があります。
こうした課題に対応するため、国土交通省により川之江三島バイパスが計画され整備を進めており、これまでに県道川之江大豊線から西側の6.5キロメートルを一部暫定2車線で開通しています。
一方、川之江大豊線から東側の未開通区間である3.6キロメートルについては、「国指定史跡 宇摩向山古墳」を避けるためにルートを変更するとともに、市道との交差方法については松山、高松の両方面から市道へアクセスが可能となる道路構造に変更するなどの案を作成し、これまで、国土交通省、愛媛県と四国中央市で協力して都市計画の変更手続きを進めておりましたことは皆さんご案内の通りです。
私も参加しましたが、昨年5月には住民への説明会が開催され、その後、関係機関との協議や計画案の縦覧、県の都市計画審議会での審議などの手続きが進められ、11月30日にようやく延伸整備の前提となる都市計画決定が行われました。
これにより、ようやくバイパス事業再開の条件が整い、残っている県道川之江大豊線より東側の整備が進んで行くものと期待しております。
そこでまず(1)一つ目の質問ですが、バイパスの延伸は道路利用者はもとより、市民の皆さんや市内の企業、とりわけバイパス延伸ルートにかかる地権者や沿線となる住民にとっては、いつ頃に開通するのか、立ち退きの時期や工事の期間はどのくらいかかるのかということが一番知りたいところです。それは今後の人生設計にもかかわることでもあります。バイパス延伸の見通しについてお伺いいたします。
続きまして、(2)二つ目の質問ですが、バイパス事業は「市内の渋滞緩和」や「交通事故減少」「高速道路インターチェンジへのアクセス向上」などの整備効果に加え、「産業活動支援」や「新たな生産活動」などの経済成長をもたらすストック効果が期待できることから、事業者である国はもとより市としてもバイパスの一日も早い開通のため整備促進に取り組んでいくことが重要であると考えています。そこで、「早期延伸への市の取り組み」についてもお伺いいたします。
次に、大きい項目5、公民館の整備についてです。
まず、(1)ひとつめは、公民館の現状と金生公民館新築事業についてお伺いいたします。
公民館については、従来の趣味・教養のための生涯学習の場としての拠点だけではなく、現在は、地域コミュニティーの拠点としての役割が求められており、地域力の向上、地域の絆の再生など、重要な役割を担う施設ではないかと思います。
公民館の整備につきましては、公民館整備10ヵ年計画(案)が示されたのち、計画(案)の見直しを行いながら、順次整備されて来られたと思いますが、平成29年3月に策定された「四国中央市公共施設等総合管理計画」において、市の公共施設に関する方針が新たに示され、整備を進めていく上で状況の変化があるかと思います。そのような中、現時点での公民館整備の進捗状況をお聞かせください。
また現在、ふれあい・学び・憩い・賑わいの地域交流空間創りをテーマに、金生公民館新築事業を進められていると思います。公民館利用者や地域住民の方々のご意見を聞きながら、金生町の特色を生かした公民館を整備するとお聞きしておりますが、新築される金生公民館にはどのような特徴があるのか、また開館までのスケジュールをお聞かせください。
次に(2)二つ目は、今後の公民館の整備についてお伺いいたします。
まず、天満・蕪崎合同公民館の整備についてですが、金生公民館新築事業後に整備するとお聞きしております。この両館は単独での改築ではなく、2館を集約した形での整備であり、新市発足後、初の取り組みであろうかと思います。天満・蕪崎合同公民館整備に当たっての市の整備方針や現在の進捗状況をお聞かせください。
また、これまでの整備状況はお聞きしましたが、未整備である耐震改修や改築などが必要な公民館について、今後の整備方針をお聞かせください。
次に、昨年4月に川之江ふれあい交流センターが、川之江公民館、児童館、老人憩いの家を複合化したコミュニティ施設として開館いたしましたが、コミュニティ施設化に伴い、貸館数や利用者数が飛躍的に増加しているとお聞きしています。地域の拠点として、住民のニーズに合った施設ではないかと考えます。今後の公民館のコミュニティ化を、どのようにお考えかお聞かせください。
最後に大きい項目6、コミュニティ・スクールの導入についてお伺いいたします。
近年、コミュニティ・スクールが全国的に広がっており、文部科学省のデータによると平成30年4月1日現在で、全国の15%に当たる約5,400校がコミュニティ・スクールを導入しています。また、愛媛県でも、新居浜市や愛南町など4市町でコミュニティ・スクールを積極的に導入しており、来年度はさらに多くの市町で導入する動きがあると伺っております。
前回12月の市議会で、本市においてもコミュニティ・スクール導入の動きがあると伺いました。
そこでまず、(1)一つ目の質問として、コミュニティ・スクールを導入することの意義についてお伺いします。そもそもコミュニティ・スクールは何のために導入するのでしょうか。加えて、コミュニティ・スクールとなることで、学校はどう変わり、地域はどう変わるのでしょうか。これほどまでに全国的に広がりを見せるのであれば、それなりの魅力があるのだと考えます。
コミュニティ・スクールの効果についてもお答え下さい。
次に、(2)二つ目として、本市ではコミュニティ・スクールの導入にあたり、来年度、モデル校から始めると前回の市議会で答弁がありました。モデル校は、これからどのような活動を進めていく計画なのでしょうか。モデル校名を挙げながら、今後、モデル校が実際にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
最後に、コミュニティ・スクールを積極的に進めてきた新居浜市では、いよいよ来年度から市内全小・中学校にコミュニティ・スクールを導入すると伺っております。四国中央市ではいかがでしょうか。新居浜市のように一斉の導入を考えているのでしょうか。それとも、今回のように、希望に応じて導入を進めるのでしょうか。
モデル校がこの後どうなるのか、そして他の学校はどうなるのかも含め、これからの本市のコミュニティ・スクールの方向性やビジョンについて、考えをお聞かせください。
以上、予算を始めとする6項目の質問をさせていただきました。よろしくご答弁の程、お願い致します。
有難うございました。
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